米、小麦の密輸事件が激増、政府の価格統制が密輸促す―中国

Record China    2008年6月20日(金) 10時33分

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19日、広州日報は米、小麦など穀物の密輸が盛んになっていると報じた。広東省広州市の黄埔港税関はここ1カ月間で7件もの穀物密輸を摘発、深センでは16件もの輸出小麦の関税脱税事件が摘発された。写真はスーパーで販売されている米。

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2008年6月19日、広州日報は米、小麦など穀物の密輸が盛んになっていると報じた。広東省広州市の黄埔港税関はここ1カ月間で7件もの穀物密輸を摘発、深センでは16件もの輸出小麦の関税脱税事件が摘発された。

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原油価格の高騰、一部農産地での災害と不作、そして投機マネーの流入などの要因が重なり、世界的に穀物価格の上昇が続いている。中国でも食料品価格を中心にインフレは続いているが、米の価格は国際価格と比べ4分の1と極めて安価に抑えられている。市場経済を導入した中国だが、穀物、電気、ガソリンなどの重要な製品はいまだ政府の統制のもとにある。「民生」をスローガンに掲げる胡錦涛(フー・ジンタオ)政権は今年年初にインフレ対策を最重要課題に掲げたこともあり、国内外の価格差が広がる中でも統制価格の値上げに慎重な姿勢を見せている。

しかし、4分の1という価格差の誘惑が密輸事件を増加させている。税関によると、「木製ボード」「浄水剤」などさまざまな製品に偽装しての密輸が摘発されているという。安い穀物価格を達成するため、政府は農家に多額の補助金を出しているが、関税を支払わずに密輸すれば政府の資金が海外に流出しているのとほぼ同義になる。中国政府は税関での検査強化など対策を進める方針だが、現状の価格統制が存在する限り密輸の撲滅は不可能と見られている。(翻訳・編集/KT)

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