<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・サッカーW杯予選、中国は“自爆”…予選突破厳しく

Record China    2008年6月9日(月) 17時12分

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7日、アジア3次予選が行われ、天津では中国がカタールと対戦。先週のアウェイでは0−0の引き分けに終わった両者だが、今日、絶対に勝たねばならないのは中国のほう。だが、前半13分に必要のない反則で与えたPKの1点がのしかかり、中国は0−1で敗れた。

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2010年サッカーW杯に向けた正念場…

7日、アジア3次予選が行われ、天津では中国がカタールと対戦。先週のアウェイでは0−0の引き分けに終わった両者だが、今日、絶対に勝たねばならないのは中国のほう。だが、前半13分に必要のない反則で与えたPKの1点がのしかかり、中国は0−1で敗れた。

序盤は中国ペースだった。中国は攻撃の主導権を握り、エースの鄭智を中心に中盤と前線が積極的に攻めた。開始早々にハオ・リンが少林拳ばりの“飛び蹴り”シュートを見せると、11分には朱挺が後ろ足でボールにあわせるテクニックあるシュートを放つなど、中国が優位に試合を進めた。

だが、ゲームの流れを変えたのは“いつものとおり”反則だった。前半31分、カタールの右サイドからのフリーキックは、ペナルティエリア内に入ってキーパーがしっかり抑えた。が、その瞬間にホイッスル。中国のハオ・リンがエリア内で、相手に明らかに手をかけ、引き倒してしまっていた。これでPKとなり、中国は1点を先制された。

ハオ・リンからすれば、キーパーの位置は見えにくかったかもしれないが、ボールは完全にキーパーの守備範囲内。難なく、抑えられるイージーボールだった。これでゲームの流れは変わり、中国は一転、攻め手がなくなった。このあとは明らかな反則2つで、イエローを二つ食らって、前半を終えた。

後半に入っても、ドゥイコビッチ総監督は選手交代でリズムを変えようと試みた。杜震宇を入れて孫祥を下げ、ハオ・リンを下げて韓鵬を、朱挺を下げて曲波を入れて、1点を取りにいく。だが、結局、その流れは変えられず。カタールは、“のらりくらり”と中国をかわし、中国は攻め手が見つからない感じだった。

あせりはいつものように、反則を生む。“首絞め男”として前科のあるリ・ウェイフォンが、またも必要のないファールでイエローを出され、累積で次試合に出場できなくなった。また、ベンチにいた孫継海は、審判への執拗な抗議でレッドを食らって一発退場。こちらも次の試合に縁がなくなった。

試合は、打つ手がなく、1−0でカタールの勝利。

これでカタールが勝ち点7。現在、グループトップのオーストラリアは明日8日、イラクと対戦する。

一方、中国は勝ち点3のまま。オーストラリアの結果次第では、“自力”による勝ちぬけが完全になくなることになるが、いずれにしてもグループ予選の情勢は非常に厳しい。

中国はこのあと、14日にホームでイラク戦、22日にアウェイでオーストラリア戦を控える。

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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