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現在も有毒物質を出し続け、住民を苦しめる巨源炭素工場。
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2006年8月14日、黒竜江(こくりゅうこう)省鶴岡(ハーガン)市では、巨源炭素工場が排出する有毒ガスに、鶴岡市工業区周辺の住民がここ数年苦しめられてきた。2002年に建設された巨源炭素工場が、開業当時排出物処理施設を完備していなかったため、4年もの間有毒廃棄物を放出し続けてきたのだ。周辺にはガラス製造工場や機械局社宅、水産物区域、農作物区域、さらに2つの小学校などがあり、数万人の市民が生活している。住民の話によると、工場の排気には悪臭が混じっており、その匂いでめまい、吐き気などの症状がでるため、夜いくら暑くても窓を開けることができず、また室外で育てている花も枯れてしまうという。また農民からはトウモロコシ、ジャガイモなどの農作物が減産、または全滅するとの苦情が殺到。今もなお稼動を続けているこの巨源炭素工場は、ここで製造される炭化ケイ素などが国外に輸出される「巨額納税者」であるため、鶴岡市政府による猶予を受けてきたが、現在市の環境保護局によって「整理整頓」するよう行政命令を受けている。しかしこの程度の処分では、住民が望んでいる完全撤去までには、まだ遠く隔たっている。
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