第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクールの論文審査会が日本で開催

人民網日本語版    2017年10月16日(月) 10時20分

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特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部とNipponアカデミーが主催し、中国日語教学研究会と人民網日本語編集部等が後援する「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」の論文審査会は、前橋市の群馬ロイヤルホテルで開催された。

特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部とNipponアカデミーが主催し、中国日語教学研究会と人民網日本語編集部等が後援する「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」の論文審査会は、前橋市の群馬ロイヤルホテルで開催され、華やかな開幕式典が、執り行われた。

なお、司会はNipponアカデミーの浦野院長が担当された。清水澄・Nipponアカデミー理事長、小野寺健・特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部理事長、周異夫・中国日語教学研究会会長、修剛・教育部大学外国語・外国文学類教育指導委員委員会副委員長、徐一平・前中国日語教学研究会会長がそれぞれ挨拶を述べた。

今年度の各分野受賞者は、下記の通りだ。

言語一等賞

「現代日本漢字音と現代ビン南方言における入声音の対応について」執筆者 陳静怡 ・指導教官 朱京偉 ・北京外国語大学

言語二等賞

「多人数会話における遡求的連鎖についての日中対照研究」執筆者 邵芸[女亭]・指導教官 賈[王奇]・金華・華南理工大学

言語三等賞

「マルクス主義理論用語の中国語訳の帰化と異化ー『共産党宣言』の直訳と重訳を例に」執筆者 彭成浩 ・指導教官 唐粲萌 ・南昌大学

「文法化の視点から見た言いさし文における「っていう」の終助詞的用法」執筆者周依林 ・指導教官 楊暁敏 ・復旦大学

文学一等賞

中日両国の漢文教育の比較研究ー漢詩を中心に」執筆者 劉慧茹 ・指導教官 曹莉 ・湖南大学

文学二等賞

「「告白」における物語論の視点と倫理について 」執筆者 徐[女亭]・指導教官 李嬌 ・蘇州科技大学天秤学院

文学三等賞

「角田光代の作品における母親像ー『八日目の蝉』『森に眠る魚』『空中庭園』を通して 」執筆者 劉繍嬌 ・指導教官 林敏潔 ・南京師範大学中北学院

文化社会一等賞

「中国同盟会の分裂騒ぎと北一輝 」執筆者 張帆 ・指導教官 陳愛陽 ・清華大学

文化社会二等賞

「日本における留学生を対象とした地震防災教育の一考察ー熊本大学とフジ国際語学院を参考に 」執筆者 宋啓超 ・指導教官 佐藤杏奈 ・吉林大学

文化社会三等賞

「ソーシャルメディア環境下での情報伝播のメカニズム 」執筆者 胡亦然 ・指導教官 荒金治 ・北京語言大学

次のページから来賓並びに主催者の挨拶を掲載する。

「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール論文審査会の挨拶文」

「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は、お陰様で第17回を迎えるに至りました。

そして、本年は「日中国交正常化45周年」に当たり、多くの困難を乗り越えて善隣友好に取り組まれた福田元総理の故郷群馬に於いて、卒業論文審査会を開催することは、意義深く感慨を新たにしております。

さて、第一回の清華大学に於ける審査会を皮切りとして、会を重ねる毎に応募論文の質が高まり、参加大学の数も増加して参りました。

これは、歴代の中国日語教学研究会の助力と関係各位の支援の賜物と感謝をすると共に、「天に星、地に花、人に愛」を理念として設立された当NPOの理念と活動が、広く共感を得たものと自負を致しております。

なお、周恩来総理の故郷である淮陰師範学院の学生は、「古代の中国は日本の先生でしたが、近代に至り日本が先生となり、今はクラスメートです。」と話しております。

したがって、経済力や雌雄を競う関係から、対等に物を言い合う関係に発展したので、その位置付けを巡って、昨今は軋みが生じております。しかし、先人の苦渋と度量に思いを馳せれば、必ずや道が拓けると存じます。

結びに、前橋開催に当たり多大なご支援を頂いたNipponアカデミーの清水理事長を始めとする関係者の皆様と、公務多忙な中で遠路ご参加頂いた審査委員各位に、心からの感謝を申し上げて、主催者の挨拶と致します。

特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部理事長・小野寺健

「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール 論文審査会の挨拶文」

昨年、上海で開催された第16回大会にお招きを頂き、中国の日本語教育界のレベルの高さに深く感銘を受けました。そして次は日本で!…と願っていたところ、本日願いは成就し、ここ前橋において、第17回を迎えた訳でありまして、嬉しく、感謝いたします。参加の学生さんと周会長を始めとする指導の先生方の思いに、大きな期待を寄せさせて頂きます。17回ということは、初回は21世紀の始まりの年、今日まで支援し、ご教導を頂いてきた小野寺理事長には感激も一塩であり、永年のご尽力に対し、心より敬意を表させて頂きます。

一方、敢えて言うなら、昨今のギクシャクした日中関係は極めて心配です。世界の平和と繁栄にとって、日中韓そして北朝鮮の友好関係こそが要であり、同じ血統に在る東アジアの人達は、世界の為にも親密でなければならないと考えています。宗教やイデオロギー、文化や歴史を超えて、反省し認め合い、お互いの誇りとして、交流を深めて行かねばなりません。中国は日本にとって、永年の恩人であり、先生でもありました。拙い私の座右の銘、それは「知行合一」の教えですが、今の中国は、正に知行合一とスピードの国です。日本は明治と共に忘れてしまった「知行合一」を、再び取り返さなければなりません。大切なことはお互いを知ること、日本語科卒業論文コンクールが日本と中国の平和と繁栄の架け橋となれるように、否、いつの日か、国境がなくなり、世界が一つになるように、願って止みません。

NIPPON ACADEMY 理事長 清水澄

「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール 論文審査会の挨拶文」

みなさま

おはようございます。

本日、NPO法人日中友好市民倶楽部の主催による「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール論文審査会」は、ここ、美しい前橋市にあります学校法人NIPPON ACADEMYにおいてめでたく開催される運びとなりました。

私は、中国日語教学研究会を代表いたしまして、主催者のNPO法人日中友好市民倶楽部と、開催者のNipponアカデミーに対しまして、衷心より感謝を申し上げたく存じます。貴重なご支援とご協力をくださいました前橋市長山本龍様を始めとする日本の関係者各位、教学指導委員会主任修剛先生を始めとする中国の関係者各位に対しまして、深く御礼申し上げます。

「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は、これまでは16回開催されました。当コンクールは「専門性の高い日本語学習者の育成」を促進するために、重要な意義があると中国の各大学で広く評価されております。ここに、僭越ではございますが、中国日語教学研究会を代表いたしまして、また私個人の名において、小野寺健理事長をはじめ、審査委員の先生方、そして関係者の方々に深く敬意を表したく存じます。

中国の大学の日本語学習者が62万人あまりで、日本語学科を設置している大学が500校くらいになっている現在、日本語教育のさらなる改革の必要なことと、より専門的な知識のマスターと同時に、問題意識の強化、研究能力の向上の重要性などが広く指摘されるようになりました。学部生の大学における四年間の勉強、そして研究の成果を評価する場合、その総まとめとも言える卒業論文は、言うまでもなく、重要な位置を占めております。その意味においても、当コンクールが各大学の日本語教育の改革と、優秀な人材の育成を促進する面において、重要な役割を果たすものだろうと、私は確信しております。

今年は、「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は17回目を迎えてまいりました。17年間も継続していたこのコンクールは、影響力のある素晴らしい事業としてよく知られております。このコンクールがさらに美しく結実することを強く期待して、また信じております。

最後になりますが、「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」のさらなる発展を祈念いたしまして、また、今回のコンクールの円満なる成功をお祈り致しまして、私の挨拶と致したいと存じます。

どうもありがとうございました。

中国日語教学研究会会長 周異夫

「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール 論文審査会の挨拶文」

この度、「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール論文審査会」は、日本で初開催される運びとなりましたが、中国教育部日本語教育指導委員会を代表いたしまして、心からお喜びを申しあげます。また、清水澄Nipponアカデミー理事長、小野寺健特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部理事長をはじめ、開催にご尽力くださいました関係者各位に厚く御礼を申し上げます。

「中日友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は、17回を数えてまいりましたが、確実に、中国全土の日本語教育事業、中日友好に大きく貢献し、大学での日本研究、日本語専攻の学生の育成を支援したコンクールになっていると高く評価できます。先見の明をもってこのコンクールを立ち上げ、長年、ご努力なさいました小野寺健理事長に改めて感謝を申し上げます。

中国では四年制大学の日本語専攻を持つ大学は500以上あり、専攻数と学習者数は世界一を誇っています。現在、国際情勢、中日関係、高等教育改革など、さまざまな変化に直面して、新しい転換期を迎えています。元来の日本語の聞く力、話す力、書く力、訳す力、読む力の育成から、その上に、イノベーションの力、思弁の力、異文化コミュニケーションの力の育成を目指す方向へと転換しています。日本語人材というより、世界で活躍できる人材を育成しようとするのです。この意味で大学四年間在学中の人格、学問の総仕上げとなる卒業論文の作成は人材育成の質を問う大きなポイントとなり、ますます重要視されるだろうと思われます。この意味で、このコンクールの貴重さはさらに評価され、コンクールの存在はさらに大きな意義を持つこととなるだろうと思われます。

最後に審査会のご成功を祈念し、審査員の皆様のご心労に感謝を申し上げ、ご挨拶に替えさせていただきます。

天津外国語大学校長 修剛

答礼の挨拶

尊敬する山本 龍 市長

清水 澄 理事長

小野寺 健 理事長

萩原 朔美 館長

ご在席の皆様、こんにちは。

ただ今より、山本市長から心のこもった御挨拶をいただき、ありがとうございました。この度「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール論文審査会」のため、日本アカデミーの御招聘をいただき、私たちは山紫水明の群馬県前橋市に来ることができ、大変うれしく思います。

昨日の夜、清水理事長にもお話ししましたが、今回来るメンバーの中は、中国では長年日本語教育に携わっているものが多いけれども、しかし、みんなが群馬県前橋市に来るのが初めてでございます。昨夜の晩餐会で清水理事長から、群馬県は実はシルクロードの東端であり、絹産業から陶磁器産業まで、歴史的にも中国の文化と非常につながりが深いという話を聞いて、今回我々がこの由緒のあるところで、審査会ができたことは非常に幸せだと思います。

「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」の主旨は、まさに、中日両国人民の友好交流を促進することになり、このような歴史的にも中国文化と深い絆を持っている当地で開催できたことは、やはり何かの御縁ではないかと思い、山本市長をはじめ、皆様の暖かいおもてなしに対して、心から感謝の意を申し上げたいと思います。

今年は、中日国交正常化45周年という節目の年に当たります。この45年間の間に、中国と日本はいずれも大きな変動が起こっております。世界も毎日目まぐるしく変化しております。そのような情勢の中で、中日両国の間にもいろいろ複雑な問題を抱えております。しかし、その中で両国人民の友好を願う心は永遠に変わらないものだと思います。グローバル化の時代とインターネットの時代は、正に人民が世の中を動かす時代ではないかと思います。

昨日、皆さんが「群馬県」の名前の由来が何かと興味を持ちましたので、調べてみると、「群馬は『馬が群れる』という意味であり、貴重な馬が群れている豊かな土地であった」とありました。我々は、是非今回の訪問をきっかけに、日本アカデミーの皆さんと、前橋市民の皆さんと、群馬県民の皆さんとひいては日本人民の皆さんと一緒に団結して、大きな「群」を成して、そして、千里を一気に走る「馬」のような勢いで、中日両国人民の友好のために、アジア乃至世界平和のために、一生懸命に努力していこうではありませんか。

どうもありがとうございました。

前中国日語教学研究会会長 徐一平

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