日本で不動産仲介業者を営む吉林省出身の男性

人民網日本語版    2017年10月12日(木) 11時50分

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吉林省吉林市出身の金龍さん(33)は東京で不動産仲介業者「アルシオン」を経営しており、2020年の東京五輪が近づくにつれ、訪日中国人も日に日に増加し、金さんの会社もどんどん忙しくなっている。撮影・華義

吉林省吉林市出身の金龍さん(33)は東京で不動産仲介業者「アルシオン」を経営しており、2020年の東京五輪が近づくにつれ、訪日中国人も日に日に増加し、金さんの会社もどんどん忙しくなっている。「アルシオン」の従業員は全員中国人で、顧客も中国人だという。新華網が報じた。

東京の池袋駅付近は有名な商店街で、在日華人が多く集まっている。金さんの会社はその駅近くのオフィスビルの中にある。ある土曜日の朝、筆者は金さんと池袋駅北口で待ち合わせ、車で会社まで連れて行ってもらった。その日、金さんは大切な顧客と一緒に、東京と荒川を隔てた場所にある埼玉県川口市まで物件を見にいかなければならないため、車で迎えに来てくれた。その車はトヨタのミニバン型高級乗用車・アルファードで中古を約400万円で買ったという。スペックもよく乗り心地もとてもよかった。

金さんは、吉林省で大学を卒業してから東京に留学し、東洋大学を卒業後、華人が経営する不動産仲介業者で働くようになった。そして、2年前に友人2人と起業し、「アルシオン」を立ち上げた。賃貸住宅や不動産売買のほか、観光サービスや医療ツーリズムの分野にも参入しており、金さんは、「これらの消費者にはつながりがあり、観光や医療を受けに来た人は日本の不動産に投資することを考える可能性がある」と説明した。

「アルシオン」の事務所は約60平方メートルとそれほど広くなく、正社員は10人ほど。アルバイトも6-7人おり、全員が中国人、もしくは日本国籍を持つ華人だ。金さんによると、事務所は完全に手狭になっており、池袋で100平方メートル以上の事務所に引っ越そうと探しているものの、まだ見つかっていないという。実際にはこの事務所以外に、池袋駅付近にも事務所がある。

「うちの顧客はみんな中国人。人通りがある街中に事務所を置く必要がないのは、微博(ウェイボー)や微信(Wechat)などのSNSを利用して宣伝しているから。お客さんの紹介もある。日本では不動産売買の仲介手数料は3%で、それより安い時もある。1カ月当たりの成約数はまだ一桁であるものの、単価が1億円、またはそれ以上の物件も多いため、ある程度利益は上がっている。また、正式に登録している不動産仲介業者であるため、一定の費用さえ払えば、日本の公共不動産物件情報サイトから情報を得ることができる」と金さん。

金さんはその日の午後、ある中国人を連れて、川口市の物件を見に行った。その中国人も金さんと同じ朝鮮族で、日本で学校に通っていた時の先輩であるため、車で家まで迎えに行った。川口市は荒川を挟んで東京に接しており、電車に乗ると、池袋駅まで約20分で行ける。また、不動産価格も比較的安く、多くの在日華人にとって理想の立地条件が整っている場所だ。

金さんは、「ここ数年、東京の不動産価格は明らかに上昇した。川口市の不動産は以前なら3000万円ほどで買うことができたが、今は4000万円以上必要。ただ、高騰しているものの、中国人らは日本で高齢化がさらに進むと、不動産に余剰が出ると見ており、東京五輪終了後に不動産価格がどうなるかは、各自がそれぞれで判断しなければならない」と説明した。

その日午後、川口市の駅周辺で、金さんは先輩夫婦と一緒に物件3軒を見た。小さい物件の広さは約60平方メートルで、価格は約4200万円。大きい物件でも80平方メートルほどで、値段は5000万円以上だった。5000万円なら東京都内でも家を買うことができる。

日本の不動産の面積は室内面積を指しており、部屋が2つとダイニングがある60平方メートルの家は、中国の約70平方メートルの小さな部屋2つがある家に相当する。大きめの物件以外の2軒は新しく、内装もきれいだった。日本の家は面積こそ小さいものの、その設計は全体的に合理的だ。日本には、中国のような団地はあまりなく、マンションの場合は入口がオートロックになっており、ドアから出るとそこには道がある。

金さんは不動産だけでなく、業務をさらに多元化したいと考えている。最近、上海でコンサルティング会社を立ち上げ、日本で不動産を買ったり、観光したり、医療を受けたりするツアー業務を展開する計画だ。その他、支社を河北省唐山などにも設置し、業務範囲拡大に取り組んでいる。昨年の訪日中国人観光客は600万人を超え、在日華人も70-80万人いるため、金さんは、中日両国の民間交流が深化するにつれ、自身の事業もさらにランクアップすることを期待している。(編集KN)

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