安倍首相の「国難突破解散」、中国メディア「イチかバチかの大勝負」、「改憲動力再確保も視野に」と韓国紙

Record China    2017年10月1日(日) 5時20分

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少子高齢化と北朝鮮情勢を理由に衆院の「国難突破解散」に踏み切った安倍首相。中国メディアの反応は「イチかバチかの大勝負」と冷ややかだ。韓国紙は「改憲動力再確保も視野に」などとみている。写真は国会議事堂。

2017年9月29日、少子高齢化北朝鮮情勢を理由に28日、衆院の「国難突破解散」に踏み切った安倍晋三首相。中国メディアの反応は「政権延命と改憲の賭け」「イチかバチかの大勝負」と冷ややかだ。韓国紙は「北朝鮮問題高まり、今なら勝てると計算」「改憲動力再確保も視野に」などとみている。

中国網は解散について「安倍首相という政治の『ばくち打ち』の常とう手段だと指摘する声もある」と前置き。「安倍内閣は森友・加計学園問題などの影響を受け、支持率が低下した。国民の信頼を取り戻さなければ、重大政策を推進できない。そこで安倍首相は支持率がまだ高く、野党が強く反撃できない今のタイミングで衆院解散・総選挙に踏み切り、政権の基盤を固めようとした」と分析している。

さらに「朝鮮半島の危機勃発後、安倍政権はさまざまな手段を通じて、日本社会で『朝鮮の脅威』を誇張し、国民の大きな恐慌ムードを醸成している」と批判。「改憲と軍拡に反対していた人々も、徐々に態度を変え賛同するようになった。この有利な世論の環境により、安倍首相は衆院解散を『国難突破解散』と呼び、内心で追い求める改憲と軍拡のスムーズな実現を目指している」としている。

その一方で「国民の心は予測し難い。安倍首相は勝算が高いように見えるが、東京都議選のような惨敗になれば党内から批判を浴び、自民党総裁兼首相の座を失う可能性が高い」とも説明。「賭け、これは安倍首相の一つの選択肢だ」と“高みの見物”を決め込んでいる。

韓国・ハンギョレ新聞は東京特派員発で解散について「今なら勝てると計算」との見方を披露。「安倍首相が率いる自民党を含め改憲賛成勢力は衆議院の3分の2以上を占めており、任期も来年末まで保障されている。このような渦中に安倍首相があえて衆院を突然解散する理由は、私学法人スキャンダルで乱れた指導力と改憲動力を再び確保するためとみられる」と伝えた。

朝鮮半島情勢に関しても「北朝鮮の核実験とミサイル発射による“北風”で支持率が回復しており、選挙を行っても勝てるという計算も作用した」と言及。「希望の党」を立ち上げ、代表に就任した小池百合子・東京都知事は「関東大震災朝鮮人虐殺犠牲者に対する追悼文送付を拒否した」と紹介している。

今回の解散に韓国メディアの関心は強く、京郷新聞は「早期総選挙に動いた安倍首相、決闘宣言で立ち向かう小池知事」との記事で「安倍首相の賭けが成功するか、名分が弱い総選挙と政権の傲慢(ごうまん)に対する民心の逆風が吹くか、注目される」と報道。KBSテレビは「安倍首相が北の脅威を国会解散の最も大きな理由に挙げたが、これを口実に憲法改正まで狙っている」と警戒している。(編集/日向)

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