中国共産党首脳人事、来月の党大会控え過熱する日本メディアの報道合戦、焦点は習近平氏の「党主席」就任や王岐山氏の処遇

Record China    2017年9月9日(土) 23時40分

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来月の中国共産党大会を控え、首脳部人事をめぐる日本メディアの報道合戦が過熱している。習近平総書記が廃止された「党主席」に就任するか、「定年」を迎える王岐山・党中央規律委員会書記の処遇などが焦点だ。写真は中国共産党および中国政府の中枢がある中南海。

2017年9月8日、来月18日から始まる5年に一度の中国共産党大会を控え、首脳部人事をめぐる日本メディアの報道合戦が過熱している。焦点は習近平総書記が廃止された「党主席」に就任するか、「定年」を迎える王岐山・党中央規律委員会書記の処遇など。各紙の見通しは一致している点もあるが、さまざまだ。

朝日新聞は王氏について8月末、武漢大学の著名な生物学者の葬儀者リストから政治局常務委員7人の「チャイナセブン」中、名前が抜け落ちていたとして、引退する可能性があると報じた。王氏は現在69歳。「七上八下」と呼ばれる党政治局常務委員の68歳定年を過ぎている。

さらに同紙は党の若手エリートを養成する「共産主義青年団」(共青団)のトップが慣例に反して出世コースから外れる、と報道。胡錦濤・前国家主席や李克強首相らを輩出してきた共青団の力が弱まり、「20年間続いた勢力図に変化が起きた」とみている。

毎日新聞は陳敏爾重慶市党委書記が「チャイナセブン」入り、と伝えた。陳氏は習総書記の側近とされ、中央政治局委員で次期常務委員の有力候補だった孫政才・重慶市党委書記が7月に失脚した後、後任に抜てきされた。常務委員になれば、2階級特進となる。

陳氏については「5年後に任期を終える習総書記の後継者に内定する人事が固まった」とも指摘。後継の「本命」と目されてきた共青団系の胡春華・広東省党委書記は、陳氏の下位に位置づけられ、将来の首相候補となる、としている。

読売新聞は8月24日付の朝刊一面に「中国次期指導部リスト判明、王岐山氏の名前なし」との記事を掲載。習総書記、李首相や汪洋韓正、栗戦書の各氏と陳、胡両氏の7人を列記した。事実ならば世界的な大スクープだが、中国専門家や海外メディアは疑問視しているという。

産経新聞は「習近平氏と李克強氏、人事で激しい攻防、共青団の排除鮮明に」と舞台裏を解説。「反腐敗闘争を率いてきた王規律委書記の定年延長を図ろうとする可能性もある。実現すれば、党内部でささやかれる習主席の党総書記としての任期延長の実現にも道を開くものとなる」との見方を示している。

日本経済新聞も「習氏、3期目可能に 秋の党大会で定年ルール変更」「68歳引退の定年ルール見直しにより、習総書記は王書記の留任を目指しているが党内の反発もあり、調整が難航している」などと言及。別の記事では「習氏は毛沢東時代にあった強い権限を持つポスト『党主席』を復活させ、権力集中を加速させることも提案している」とも述べている。(編集/日向)

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