北朝鮮効果、歴史問題棚上げし日韓蜜月、安倍政権にも追い風、「サンキュー金正恩」と韓国紙

Record China    2017年9月16日(土) 9時20分

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北朝鮮の挑発がエスカレートする中、韓国メディアは日韓首脳が歴史問題をことさら取り上げることなく「蜜月」と報道。北朝鮮効果は安倍政権への追い風として、「サンキュー金正恩」と皮肉っている。写真は北朝鮮。

2017年9月15日、北朝鮮の核・ミサイルによる挑発がエスカレートする中、日本と韓国が急接近している。韓国メディアは日韓首脳が歴史問題をことさら取り上げることなく「蜜月」と報道。北朝鮮効果は支持率低迷にあえぐ安倍政権への追い風にもなっているとして、「サンキュー金正恩」とも皮肉っている。

聯合ニュースはロシア極東のウラジオストクで7日に行われた安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領の首脳会談について、「歴史問題でぎくしゃくしていた韓国と日本の両国が急速に歩み寄っている」と指摘。「とりわけ、朝鮮半島問題の平和的な解決を掲げてきた文大統領が対話よりも圧力を強める方向に方針転換し、北朝鮮の核問題をめぐる日韓両国間の連携がさらに強まっている」と報じた。

日韓両国の懸案となっている歴史問題に関しては「首脳会談後、青瓦台(大統領府)の尹永燦・国民疎通首席秘書官が公表した発表文では、全10段落のうち、歴史問題関連の内容は1段落のみに盛り込まれた」と報道。「それも『両国が歴史問題を安定的に管理しながら、未来志向で実質的な交流と協力を強化していくことにした』とし、歴史問題の解決を強調するよりは同問題が関係改善の障害になってはならないとの意味を込めた」と解説している。

さらに、聯合ニュースは日韓の新たな火種になりつつあった徴用工問題にも言及。青瓦台関係者の「日本側が(強制徴用被害者の問題は)解決済みと話し、それに対し文大統領は韓国の司法がその部分について裁判を進めており、合理的結論が出ると思うと答えた」との話を紹介した上で、「(首脳会談では)韓日関係におけるこの問題の優先順位が上がることについて、望ましくないとの共通認識があった」としている。

一方、ハンギョレ新聞は朝鮮半島情勢の緊迫が安倍内閣の支持率回復に寄与しているとの記事を掲載。NHKの世論調査を取り上げ、「今月8日から3日間、2273人(回答者1285人)を対象に実施した電話世論調査で、安倍内閣の支持率が44%と出た。『支持しない』という応答は36%であった。この調査で支持率が不支持より高く出てきたのは3カ月ぶりだ。支持率は先月より5%p上昇し、不支持は7%下落した」と伝えた。

対話より圧力に重点を置く安倍内閣の北朝鮮対応についても、「『強く評価する』という応答が21%、『ある程度評価する』という応答が48%だった。肯定的に評価するという応答が全体の69%を占め、肯定的に評価しないという応答(25%)を圧倒した」と説明。「サンキュー金正恩」の見出しで「北朝鮮の6回目の核実験とミサイル発射に伴う『北風効果』が大きく作用したとみられる」と分析している。(編集/日向)

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