北京大学の古い鐘の内壁に落書きびっしり 進む大学での文化財保護

人民網日本語版    2017年9月1日(金) 12時0分

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最近、北京大学内の古い鐘など複数の文化財が落書きなどの被害に遭っていることに注目が集まっている。

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最近、北京大学内の古い鐘など複数の文化財が落書きなどの被害に遭っていることに注目が集まっている。

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この鐘は北京大学内の未名湖の西岸にあり、外観からは落書きなどの形跡は全く見えず、また鐘亭(鐘つき堂)の入り口には、「落下注意。触れないでください。揺らさないでください。文化財を大切にしてください。監視カメラがあります」といった注意書きを目にすることができる。だが、鐘の内壁をのぞいてみると、外観とは打って変わって大量の落書きが、読もうとしても読めないほどびっしりと刻まれている。落書きは中国語のほかに、英語も少なくなく、更には韓国語も確認することができた。

付近の住民によると、鐘内壁の落書きはかなり以前からあったという。メディアの報道によれば、この鐘は李鴻章が北洋艦隊に時刻を知らせるために鋳造した鐘で、すでに百年以上の歴史があるとしている。その後、燕京大学(北京大学の旧称)で時刻を報じる「校鐘」として利用されていたということだ。そんな鐘の外側には荒れ狂う大海原とその海面から昇ろうとする朝日が描かれている。

文化財への落書きが見つかったのは北京大学だけでなく、清華大学の日時計と校門でも落書きが発見されている。大学側もこうした文化財破壊行為に積極的に対応している。

清華大学の担当者によると、大学側はすでに落書きされた箇所を確認した上で、修繕案を作成しており、可能な限り迅速に修繕作業を開始するとしている。また、事件について全面的な調査を行い、経緯が判明次第、学校の規定によって処罰を行うという。

北京大学でもここ数年、校内の文化物を保護しようと様々な措置がとられている。ほとんどの文化財の周囲に欄干や監視カメラが備えつけられたほか、北京大学の学生も積極的に文化財保護の活動に参加している。北京大学燕園文化遺産保護協会は2013年に設立した学生サークルだ。その会長は取材に対し、欄干などが備えつけられた結果、新たな落書きは目に見えて減少したと現状を語ってくれた。

同会長は、「協会は校内の30点以上ある文化財に標識パネルを作成しているほか、パネルにはその文化財を紹介するウェブサイトにアクセスできるQRコードを表示している。こうすることで、見学客の好奇心を満たすのと同時に、保護意識を呼びかけることもできる」と力説。

また、「協会は定期的に文化財、特に分散しているような文化財の現状について調査や記録を行い、それを学校の関係部門に報告している。また休み期間中には『文化財を保護し、落書きをやめよう』と呼びかけるメッセージ署名イベントを実施。協会には解説グループも設け、文化財や燕園文化の解説を担当している。当然その解説においても文化財保護の思いを伝えている」とした。(編集HQ)

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