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伝統的な祝日である「七夕」(旧暦7月7日、今年は8月28日)が近づくにつれて、男女間でのイベント消費が再び盛んになりつつある。
伝統的な祝日である「七夕」(旧暦7月7日、今年は8月28日)が近づくにつれて、男女間でのイベント消費が再び盛んになりつつある。定番プレゼントから、新鮮味あふれるゴールドお年玉や七夕財テク商品まで、その注文急増の背後では、多様な消費ニーズが国内の消費をグレードアップさせていた。
▽「予約」消費がトレンドに 「定番」商品の人気も継続
「七夕」はロマンチックな意味合いを持つ祝日イベントということもあり、このイベントを重視する人がますます増えてきている。旅行プラットフォームの「携程美食林」のデータによると、各都市、特に北京や上海、広州、深センなどの一線都市の中高級レストランへの一日あたりの平均アクセス数が増え続けていることがわかった。「携程美食林」の担当者は、「予約」消費を好む人がますます多くなり、「予約」消費がすでに一つの消費方式になっていると指摘した。
今年の七夕は月曜日ということもあり、週末と合わせて三連休にして小旅行などに出かけるという消費者も少なくなかった。携程のデータによると、各地のホテルは26日から28日にかけてチェックインのピークとなっており、なかでも「七夕」当日が最高だった。また、消費層を見てみると「90後(1990年代生まれ)」が予約の約50%を占め、主体となっていた。
七夕の「定番」商品は、今年も依然として高い人気を誇っていた。大手ネット通販サイト・京東の8月10日から22日までのデータによると、プリザーブドフラワーの販売量は前年同期比610%増と驚異的な成長をみせたほか、前月比をみてもプリザーブドフラワー290%増、上海蟹ギフト210%増、生花100%増となっていた。
▽「祝日+財テク」 ロマンチックが新たな消費を生む
祝日イベントの消費をする際でも資産管理、特にロマンチックな意味を持たせた財テク商品に関心を寄せる消費者が少なくない。今年は金融機関から「七夕」向けの特別なロマンチック財テク商品が複数登場し、人々の注目を集めた。
財テク商品を購入した経験のある肖さんは、「中国人はゴールドに特別な思いがある」と語る。肖さんが今年、妻に準備した「七夕」ギフトはテンセント社のゴールドお年玉。ゴールドのミリグラム数は520、999、1314、3344などロマンチックな意味を持つ数字を組み合わせており、数字によってそれぞれ形の異なるバラのデザインとなっている。
上海で金融関係の仕事に就いている陳さんは、「花束や食事などのように一回限りで終わってしまう消費と異なり、七夕お年玉は社交性があるばかりか、財テクの機能も兼ね備えている」と語る。
そのほかにも、金融機関の「光大雲富」は「七夕」当日に、銀行預金金利より高い初心者向けの予定年収益率6.7%の財テク商品を打ち出した。また、興業銀行は「七夕」特別預金証書を打ち出し、祝日の記念を残したい人々に一種の選択肢を提供。財テク機能も兼ね備えているため、消費者から広く注目された。
▽個人の好みをさらに満足させるような消費ニーズの多様化求められる
京東のデータによると、七夕ギフトによる消費額のトップ10は、広東、北京、江蘇、上海、四川、浙江、山東、河北、湖北、河南だった。
広東の消費総額は全国首位で、「80後(1980年代生まれ)」が全体の45%を占めて主な消費層となっており、キャンドルと女性用バッグが最も好まれるギフトだった。北京は全国二位で、消費者の年齢は26−45歳が76%を占め集中しており、コスメ、服飾、腕時計、アクセサリーがギフトとしてよく購入されていた。
広西チワン自治区、雲南、海南、河南、陝西などの消費額は昨年の1.7倍に、貴州、甘粛、チベットは昨年の1.8倍、新疆ウイグル自治区は昨年の1.9倍に達した。時計やコスメ、贅沢品や花のほかに、各地にはそれぞれの特徴が見られた。チベットで一番売れているのはベビー用品、甘粛省ではスポーツウェア、貴州省ではイヤホン、河南省ではぬいぐるみが人気だった。
中国貿易促進会研究院国際貿易研究部主任の趙萍氏は、「一人あたりの収入レベル向上とともに、人々は次第に他人に見せるための消費よりも、より個人のニーズと好みを満足させることを優先するようになってきており、これは消費者の消費潜在力をさらに一歩解放させることになる」と分析している。
また、北京青年商会副秘書長梅峰氏は、現在の若者は自分の個性を表現する商品を求めることを好み、コストパフォーマンスも彼らが重視する要素であると指摘した。(編集HQ)
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