日本人を悩ます「中国式白タク」の現状を取材した―中国紙

人民網日本語版    2017年8月30日(水) 10時0分

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「飛行機を降りてすぐに中国人を目にし、中国語が聞こえると、安心感を覚える。運転手もとても親切で、友達になった」。上海から日本に到着したばかりの若い夫婦は26日、取材に対してそう語り、日本の華人が競って従事している「中国式白タク」を絶賛していた。

「飛行機を降りてすぐに中国人を目にし、中国語が聞こえると、安心感を覚える。運転手もとても親切で、友達になった」。上海から日本に到着したばかりの若い夫婦は26日、取材に対してそう語り、日本の華人が競って従事している「中国式白タク」を絶賛していた。この「白タク」は、日本を訪問する中国人にとって便利であるだけでなく、日本の多くの華人にとっても空いた時間を利用してできる小遣い稼ぎとなっている。ただ、日本人からは、「タクシーの仕事を奪っているだけでなく、税金を徴収することもできない」と、苦悩の声が上がっている。環球時報が報じた。

筆者は26日、大阪関西国際空港の到着ロビーの外にある送迎者用スペースで、「中国式白タク」を見かけた。日本のタクシーの多くが黒であるのに対して、自家用車の多くは白であるため、無資格で営業しているタクシーは日本で「白タク」と呼ばれている。運転手は到着ロビーで日本に初めて来た中国人を迎え、目的地まで車で送って行ってくれる。また、出発ロビーにも、中国へ帰国する中国人を送って来た運転手がいた。空港まで送り迎えをしてくれる日本の華人と利用者は、もともと知り合いではなく、中国のタクシー配車アプリを通して連絡を取り合っている。近年、個人旅行で日本に来る中国人が増加している。また、日本に留学したり、働いたりしている人のほとんども自分で日本へ行っている。日本の空港から市街地まで行くには、タクシーやリムジンバス、電車などの公共交通機関を利用するしかなく、初めて日本を訪問する中国人にとっては、どうやって目的地に行けば分からないということも多い。そのような時に、空港まで送迎してくれる人がいれば本当に便利だ。そこで、日本の華人はそのニーズに合わせて、「中国式白タク」で空港までの送り迎えのサービスを提供している。

もし、関西空港からタクシーで新大阪駅まで行くと、約1万8000円かかるのに対して、「中国式白タク」なら1万円ほどですむ。その他、「中国式白タク」なら、言葉も通じるため、行きたい場所と異なる場所に着いてしまうということもない。

ただ、「中国式白タク」に多くの日本人は不快感を示している。まず、「白タク」はタクシーの客を奪い、税金を徴収することもできない。日本で、タクシー事業をするためにはまず、日本政府が発行する許可証が必要で、ない場合は日本道路運輸法に違反することになる。また、タクシー業をする場合は保険加入と納税の義務がある。日本タクシー運営協会はこの2点を理由に、警察に対して「白タク」を取り締まるよう求めている。ただ、関連の証拠を把握するのが難しく、取り締まるのは至難の業となっている。日本よりも、中国はアプリを利用したタクシー配車やキャッシュレス化が非常に進んでおり、「白タク」による空港への送迎サービスに関連する交渉などは全てネット上で行われ、現金のやり取りもないため、領収書などの証拠は何も残らない。また、警察が「白タク」を尾行し、走行中に取り締まろうとしても、運転手が「友達を乗せているだけ」と言えば、警察はそれ以上追求することはできない。日本の警察は今のところ、「白タク」をしている運転手の日本の銀行口座を監視することしかできない。タクシー代と思われる金額の入金があった場合は、それを証拠とするのだ。しかし、日本の警察は、「ほとんどの運転手は、中国の銀行の口座を使ってお金を受け取っており、実態把握が難しい」としている。

日本で弁護士をしているある華人は、「日本では『インターネット+』の時代がまだ到来しておらず、新しいものに対応する法規・対策も追いついていない。そのため、『関連の法律がなければ無罪』という原則に基づき、日本の警察は今のところ『中国式白タク』をしている中国人や日本人を逮捕することはできない。実際には、『インターネット+』の時代に、関連の業務をいかに管理、抑制するかは、世界が直面している課題」と指摘している。(編集KN)

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