<手足口病>「新型で致死率上昇」説を否定―中国専門家

Record China    2008年5月11日(日) 11時42分

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10日、中国工程院の鍾南山院士はシンガポールで講演し、安徽省などを中心に流行している手足口病は感染率、死亡率ともに例年と同水準であり、ウイルスの突然変異など危険な事態には至っていないと主張した。写真は検査を受ける子ども。

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2008年5月10日、シンガポールで呼吸器疾患の著名研究者である中国工程院の鍾南山(ジョン・ナンシャン)院士が講演し、安徽省などを中心に流行している手足口病は感染率、死亡率ともに例年と同水準であり、ウイルスの突然変異など危険な事態には至っていないと主張した。新華社が伝えた。

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今年4月、安徽省の阜陽市政府はで現地住民から「ナゾの奇病」「新型SARSでは?」と恐れられていた病気が手足口病であることを発表。同市ではこれまでに22人が死亡、中国全体の死者数は9日時点で34人に達している。

手足口病は幼児、児童がかかる病気で感染力は強いものの症状は軽く通常は一週間程度で自然治癒する。ところが今年中国では次々と死亡例が報告されており、一部では「ウイルスが突然変異して病気の致死率が高まったのではないか」とうわさされている。

10日、鐘院士は講演会「SARSから5年後の教訓」で手足口病について触れ、ウイルスの突然変異などは起きていないと言明した。今年の感染者数がここまで増大した理由は衛生部が手足口病を丙類伝染病に指定したことにより報告数が増加したこと、2003年にSARSを経験し、また近年手足口病への認知が高まったことにより患者が病院に行くケースが増えたためと分析した。

鐘院士は「手足口病は極めて一般的な伝染病であり、予防と対策は十分に可能なもの。市民が必要な知識を得さえすれば恐れる必要はない」と冷静に対処するよう促した。(翻訳・編集/KT)

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