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中国次世代遠洋総合科学観測船「科学号」は現在、人類が探索したことのない西太平洋カロリン海山の科学観測を実行中だ。科学号に搭載されている遠隔操作無人潜水艇「発現号」は本航行段階ですでに6回潜水し、豊富な生物サンプルを集めている。これには非常に珍しい深海生物も含まれる
中国次世代遠洋総合科学観測船「科学号」は現在、人類が探索したことのない西太平洋カロリン海山の科学観測を実行中だ。科学号に搭載されている遠隔操作無人潜水艇「発現号」は本航行段階ですでに6回潜水し、豊富な生物サンプルを集めている。これには非常に珍しい深海生物も含まれる。新華網が伝えた。
発現号はカロリン海山北側、水深1200メートル前後のエリアで、「ダンボ・オクトパス」を捕獲した(21日撮影)。これはあまり知られていない、グリムポテウティス・ディスコヴェリュイという特殊なタコだ。温帯・熱帯・寒帯海域の大陸棚に広く分布し、水深100−7000メートルの間で生息している。
これは発現号が収集したヤドカリ(21日撮影)。このヤドカリは手袋型のイソギンチャクに寄生していた。科学観測隊員によると、このヤドカリはある貝に寄生し、イソギンチャクがその貝に付着していたという。貝が徐々に腐り、ヤドカリがイソギンチャクの中に入った。まるでヤドカリがイソギンチャクに穴を開けたように見える。
これは発現号が収集したカイロウドウケツ(中国語は偕老同穴)(14日撮影)。カイロウドウケツの名称は、「ドウケツエビ」と呼ばれるエビと関連している。このエビは小さくか弱い。小さい頃に雄と雌のペアでカイロウドウケツの中に入る。中の暮らしは安全で、食物も得られる。しかしさらに成長すると、大きくなり中から出てこれなくなり、死ぬまで添い遂げることになる。そのため死ぬまで同じ穴に生息することから「偕老同穴海綿」と名付けられた。
これは発現号が収集したクモヒトデ(20日撮影)。クモヒトデは2000種以上あり、棘皮動物のうち種類が最多となっている。細くもろい腕があり、攻撃を受けたり危険を察知した場合に、一部もしくはすべての腕を切断することで天敵の注意をそらし、隙を見て逃げ出す。失われた腕は再生可能だという。
これは発現号が収集したサンゴモドキ(15日撮影)。ジュエリー級のサンゴではないが、深海サンゴの重要な一員で、その他の魚介類や無脊椎動物の住処になる。(編集YF)
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