米韓軍事演習で朝鮮半島に再び緊張

人民網日本語版    2017年8月23日(水) 13時20分

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米韓両軍は21日、年次合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を開始した。

米韓両軍は21日、年次合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を開始した。韓国軍5万人と米軍1万7500人が11日間の演習に参加する。報道によると、演習は朝鮮半島有事の際の朝鮮の核兵器・ミサイル施設への先制攻撃を含む韓米「作戦計画5015」に基づき実施される。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

一触即発の朝鮮半島情勢に最近、緩和の兆しが少し生じていた。だがそんな中、米韓合同軍事演習によって再び緊張が走った。朝鮮半島核問題が実質的に沈静化していなかったことが示された形で、朝鮮半島「8月危機」がエスカレートするか否かが注視される。

朝鮮半島が非常に敏感かつ複雑な情勢にある中、米韓が大規模合同軍事演習をあくまでも実施することで、朝鮮半島情勢の行方への外部の懸念が高まることは間違いない。1953年の朝鮮半島停戦以来、米韓両軍は春の「キーリゾルブ」「フォールイーグル」、夏の「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」など大規模合同軍事演習を毎年実施してきた。朝鮮は米韓合同軍事演習に強い不満を表明し、朝鮮を敵視する威嚇的行動と一貫して見なしてきた。8月20日、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は米韓合同軍事演習について「火に油を注ぎ」、緊張を激化させるものと激しく非難する論評を掲載した。

こうした中、中国の「相互停止」提案は最も合理的で筋の通った、客観的で公正、かつ現実的で実行可能な案だ。関係各国は真剣に検討すべきだ。朝鮮半島の平和・安定維持は関係各国の共通の利益、共通の責任だ。朝鮮半島の直接の当事国である朝米韓は一層努力を払うべきだ。

韓国の文在寅政権はこのほど同国の立場を明確にし、外交努力を通じた平和的解決の原則を重ねて表明。「いかなる代償も惜しまず戦争を阻止する」「大韓民国の同意なしに、誰にも軍事行動を起こす権利はない」とした。この姿勢表明は朝鮮半島の平和維持に資するものであり、評価に値する。

一方、朝鮮半島核問題の主要当事国の1つである米国のティラーソン国務長官とマティス国防長官も最近、外交的解決を依然優先すると表明したが、姿勢表明だけでは全く不十分だ。

朝鮮半島問題の核心と本質は安全保障問題だ。対話を通じて関係各国の合理的な安全保障上の懸念を適切に解決してのみ、朝鮮半島核問題の平和的解決の扉を真に開くことができる。米側は、一方的に朝鮮に圧力をかけ、武力を誇示し、制裁を加え、対話を拒否しては、「核保有による自己保全」という朝鮮の決意を強化するのみであることに目を向けるべきだ。

現在、朝鮮半島問題の解決、朝鮮半島の非核化と長期的な安定・平和の実現には、関係各国が安保理決議を全面的かつ完全に履行し、真に緊張緩和及び朝鮮半島核問題の対話による適切な解決に資する建設的行動をする必要がある。火に油を注ぐ事をするのではなくだ。(編集NA)

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