文在寅政権の経済政策は「事実上の失敗」、専門家から厳しい声続出

Record China    2019年2月15日(金) 16時40分

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15日、韓国・SBSCNBCは、韓国の経済学者らが文在寅政権の所得主導成長政策を実証的に分析した結果を伝え、「事実上の失敗だ」と指摘した。写真はソウルの食堂。

2019年2月15日、韓国・SBSCNBCは、韓国の経済学者らが文在寅(ムン・ジェイン)政権の所得主導成長政策を実証的に分析した結果を伝え、「事実上の失敗だ」と指摘した。

記事によると、ソウル市内の大学で14日、約1500人の経済学者が参加する経済学共同学術大会が行われ、朴槿恵(パク・クネ)前政権の4年と文政権の1年の経済指標を比較した結果が発表された。発表者の教授は「所得主導成長が提示した目標のうち1つも達成されていない」とし、「成長と分配の同時達成を追及するという部分で政治的には“甘いアメ”だが、結果は失敗だ」と指摘。また「政府が所得主導成長政策に執着すれば、潜在成長率まで下がる可能性がある」と懸念を示した。

別の教授も「政府は所得主導成長と共に革新成長も唱えているが、その2つの政策は両立しない上、二律背反的な内容を含んでいる」と指摘。さらに「最低賃金の記録的な引き上げが労働集約型の自営業と小商工人の市場均衡賃金を歪めた」と批判した。

所得主導成長の軸は、高所得層より消費増加傾向の高い低所得者の賃金を上げて経済総需要を押し上げるというもの。昨年と今年にそれぞれ最低賃金が十数%ずつ引き上げられた。しかし分析結果によると、総需要に当たる指標の1つである国内総生産(GDP)成長率は0.13ポイント低下。消費は1.14ポイント増えたものの、輸入消費財を除くと0.46ポイントの増加にすぎなかった。増えた消費の60%ほどが韓国ではなく外国経済に流れていたということだ。また、就業者数の増加率を見ると、臨時職は4.03ポイント、日雇いは4.32ポイントも減少。これを受け記事は「所得主導成長政策が所得の分配に有益な影響を及ぼしたとみるのは難しい」としている。現政権発足後に労働投入量も4.32%減少したが、これは就業者の減少率の2倍以上の減少幅という。記事は「最低賃金引き上げの影響で全体の労働時間が減り、むしろ賃金上昇効果が失われた可能性がある」と指摘している。成長の中心的役割を担う全要素生産性も0.05から1.14ポイント下落し、成長潜在力も損なわれた。記事は「結局のところ、雇用も生産性も下り坂となり、潜在的成長率を脅かす結果につながった」と伝えている。

しかし文政権は、政策の修正ではなくカード手数料の引き下げや伝統市場の活性化などの補完措置に焦点を当て、これまでの政策を維持する考えを示しているという。

これに韓国のネットユーザーからは「トップが石頭だから国がこんな状態なんだ」「わざと国を滅ぼそうとしているのでは?一体なんのために今の政策を続ける?」「専門家が口をそろえて失敗だと言っているのになぜ」「物価が上がったら所得主導は無意味。企業が全て滅びてしまう」「国民は弾劾主導成長を進めるしかない」など不満の声が続出している。(翻訳・編集/堂本

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