インド軍不法越境の事実は明らか

人民網日本語版    2017年8月3日(木) 20時10分

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中国外交部(外務省)は2日、文書「インド国境部隊がシッキム地域の中印国境を越えて中国領土に進入した事実と中国の立場」を公式ウェブサイト上に掲載した。

中国外交部(外務省)は2日、文書「インド国境部隊がシッキム地域の中印国境を越えて中国領土に進入した事実と中国の立場」を公式ウェブサイト上に掲載した。文書は事実を明確にし、確かな根拠と節度のあるものだ。数日前の7月24日、王毅外交部長(外相)は記者の取材に、中印対峙事件について、簡潔にして重みのある権威ある発言をした。(文:賈秀東・本紙特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

これらの文書と発言には2つの意図がある。第1に、現在の事態の根本的原因はインド国境部隊が不法に越境して中国域内に進入したことであると強調する。第2に、対峙事件解決の道が、インド側が越境部隊を境界線のインド側に無条件で即時引き揚げることであると指摘する。

ドクラム対峙事件発生後、インド政府とメディアは様々な論調をまき散らして、国境部隊の不法越境行為について弁解した。メディアが「中国側がインド領に侵入」と言い立てると、高官は「インド領への侵入はない」と言い方を変えたが、ドクラム地区を中国・ブータンの係争地域として描写したうえ、中国によるドクラム地区での道路建設に「安全保障上の懸念がある」と言い立てた。

インド側の論調は現地、歴史、法理、道義のいずれにおいても成り立たない。インド国境部隊の不法越境の事実は明らかだ。中国外交部報道官は記者会見で、インド軍がシッキム地域の中印国境を越えて中国領土に進入した写真を示し、インドの兵士と車両が境界線を越えて中国域内に入ったことをはっきりと示した。シッキム地域の中印国境は1890年の「シッキム及びチベットに関する中英間の条約」により画定した。この条約は中印両国共に継承しており、インドの歴代政権はこれを数度書面で確認した。インド側の最近の声明はこの条約に言及せず、詭弁を弄してすらいる。

どの次元で見ても、ドクラム地区は中印係争地区ではなく、インド国境部隊は双方共に承認したシッキム地域の国境線を越えた。これは、これまでの双方の国境部隊による国境未画定地域での摩擦とは本質的に異なる。

「ドクラムはブータンに属する」とのインドの論法も同様にばかげている。中国とブータンは1980年代から、すでに24回にわたって国境画定協議を行っている。両国はまだ正式な国境を画定していないものの、国境地域の実際の状況と国境線の方向性については基本的なコンセンサスがある。ドクラムが中国に属するという点において、中国・ブータン間に溝はない。一万歩譲っても、中国・ブータン両国の事はインドとは関係なく、インドが干渉する必要はなく、インド側に中国・ブータン国境画定交渉に介入する権利はなく、ブータンのために領土範囲を主張する権利もない。インド側がブータンを口実に中国領に進入することで、中国の領土主権を侵害するのみならず、ブータンの独立主権も損なった。

中国側の道路建設がインドに「安全保障上の懸念」をもたらすとのインド側の論法もばかげている。中国側が自らの領土上で道路を建設するのは、主権国家として正当な行為であり、合法で理にかなっており、中国・ブータン間のコンセンサス及び協定にも違反しない。全く反対に、インド国境部隊が不法に越境して中国域内に押し入ったことで、初めて現状が変えられたのだ。再び一万歩譲って、たとえ既定の国境の相手側に安全保障上の懸念があったとしても、双方は外交ルートを通じた信頼醸成措置によって解決するのであり、インド側がいわゆる「安全保障上の懸念」を理由に、軍人を派遣して既定の国境線を越え、隣国の領土に進入するのは、どのような活動をするのであれ、どの主権国家がこのような行為を容認し、どの国際法がインドにそのような権利を与えただろうか。

まさに中国外交部報道官が述べたように、インド側が今回もめ事を引き起こした目的は明確だ。すなわち、いわゆる「安全保障上の懸念」を口実に、いわゆる「ブータン保護」を名目に掲げ、既定の国境を越えて、全く係争のない中国のドクラム地区に進入し、ドクラム地区で係争をつくることで、中国・ブータン両主権国家による国境画定交渉を阻止、牽制することだ。

まさに王部長が述べたように、この問題の解決は簡単だ。すなわち、インド軍がおとなしく撤退することだ。ドクラム対峙事件の平和解決の前提条件はインド側越境部隊の無条件撤退だ。(編集NA)

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