日本のデフレの「独特」な理由―中国メディア

人民網日本語版    2017年8月4日(金) 5時50分

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日本銀行(中央銀行)は直近の金融政策決定会合で当面の金融政策を維持することを決定し、インフレ目標2%の達成時期をまたしても先送りした。

日本銀行(中央銀行)は直近の金融政策決定会合で当面の金融政策を維持することを決定し、インフレ目標2%の達成時期をまたしても先送りした。7月28日に発表された会合の概要によると、大口商品価格とインフレ観測が不安定なため、物価目標の向けたモメンタムは維持されているが、なお力強さに欠けるため、2%程度に達するにはなお時間がかかるとみられるという。日銀の予測では物価は2019年度頃に2%程度に達するといい、日銀はこれで達成時期を6回にわたって先送りしたことになる。国際商報が伝えた。

実際、インフレを除けば、日本の経済データの多くはそう悪くない。6月の世帯支出は前年同期比2.3%増加し、16カ月ぶりに増加に転じ、さらに15年8月以降で最大の増加率となった。同月の失業率は2.8%、有効求人倍率は4カ月連続で上昇し、1974年2月以降で最高になった。日本経済の今年第1四半期(1〜3月)の成長率は前期比を年率換算して1.0%の上昇となり、5四半期連続で上昇した。これらはすべて日銀が会合後に発表した「経済・物価情勢の展望」で記した「わが国の景気は……緩やかに拡大している」との判断を裏付けるものだ。

だがインフレデータが日銀に怠慢に陥ることを許さない。統計によると、日本の6月の生鮮食品を除くコアCPI(消費者物価指数)は前年同期比0.4%上昇にとどまり、前月の水準から変わらず、日銀の掲げる2%には遠く及ばず、ここからインフレ水準が低水準のまま動こうとしない状況がうかがえる。日銀は4年にわたり量的緩和政策を実施し、この政策は長期的に低迷していた日本経済にいくらかの活力は与えたが、インフレをめぐる状況は依然として弱々しい。日銀は「展望」で、17年のCPIの見通しを1.4%から1.1%に、18年は1.7%を1.5%に、19年は1.9%を1.8%に、それぞれ下方修正した。

日本経済がデフレを脱却できない理由はいろいろあると思われる。たとえば日銀も、物価の低迷をもたらした主要因は消費の低迷により企業が価格の引き上げをためらうようになったことにあるとみている。消費低迷の原因は所得増加があまり期待できないこと、経済の見通しが明るくないことなどだ。ただ最近の日本のデフレの理由はいささか「独特」に過ぎる。

▽「独特」な理由その1:自動化レベルが向上したから

日本は労働力が不足している国だ。こうした状況の中、人件費は上がり続けるのが普通で、商品価格やサービス価格の上昇を直接もたらすのが自然だ。だが日本企業はさまざまな方法でコスト上昇を消化しようとしており、自動化レベルを絶えず上げるのが消化の方法の一つだ。

日本企業はこれまでもずっと自動化レベルが高かった。最近の調査によると、日本の中小企業はロボットやロボットに類する設備を購入するための投資を拡大し、自動化レベルを向上させている。経済産業省経済産業政策局の井上誠一郎調査課長は、「まさしく労働力不足だからこそ、日本企業の、とりわけ中小企業の効率向上のための資本支出の割合が日に日に上昇している」と指摘する。

自動化レベルが向上し、日本企業はロボットを活用して、これまで人力が必要だった仕事の大部分を処理できるようになった。これで人件費上昇によるコスト圧力を解消し、企業コストが急速に上昇しないよう保証することができる。こうして、企業は商品価格やサービス価格は大幅に引き上げる必要はなくなり、ある程度の売り上げが確保されるようになる。

これは企業にとってはよいことなのかもしれない。だがCPI上昇にとっては絶対によいことではない。このような状況はCPIの持続的低迷をもたらすのであり、自動化をデフレの理由にするのは「独特」過ぎるといえる。

▽「独特」な理由その2:ECが活発だから

同じように商品価格に関わるもう一人の「責任者」にはECがいる。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記事によると、アマゾンなど、割引で人を引き寄せるEC企業の誕生により、日本の小売業者も値下げをせざるを得なくなり、この国で長らく続いてきた安定的インフレを追求できる整った環境がついに破壊されることになった。これは日本がインフレ目標を再三先送りしている原因の一つであり、日銀の金融政策は「アマゾン効果」という新たな難問に直面しているのだという。

日本の小売業者は、「ECは競争をより熾烈なものにし、ネット通販業者が価格を低く抑えるという消費の流れが、日本の20年にわたる物価下落現象を食い止ることを困難にし、インフレ率を正常な軌道に戻すことを難しくし、『デフレの終了は巨大な幻想』になっている」と嘆く。日本の小売販売額におけるECの割合は6%に満たないが、価格設定に対するEC企業の影響力はこの数字を大きく上回る。小売販売額がほとんど変わらないため、EC企業の売上高の年成長率は8〜10%に達する。

分析によると、こうした状況があるため、日本経済は復興してはいるが、物価上昇が復興ペースに追いつかないのだという。

理由が成立するかどうかに関係なく、日本のインフレ率が期待通りに上がらないのは確かな事実だ。だが日本のインフレにとって、これは完全に悪いニュースでもない。たとえば同会合の概要で、日銀はCPI目標の達成時期は先送りするが、追加的な緩和策は不要としている。世界経済の回復を背景に、輸出増加が設備投資と消費の回復をもたらす可能性があるからという。さらに最近の日本の為替相場の安定が企業に利益をもたらすと同時に、人手不足を進行させており、企業が賃金を上げて物価が上昇する可能性があるからという。(提供/人民網日本語版・編集KS)

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