第16回中国大学生日本語科卒論コンクールの論文審査会が上海で開催

人民網日本語版    2017年7月29日(土) 9時0分

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特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部と中国日語教学研究会が共催する「第16回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」の審査会は、10月29日に、上海外国語大学で行われた。

特定非営利活動法人日中友好市民倶楽部と中国日語教学研究会が共催する「第16回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」の審査会は、10月29日に、上海外国語大学で行われた。

なお、今回のコンクールには、全国の22大学から25本の論文が寄せられ、言語、文学、文化社会の三部門に分かれて審査が行われた。

そして、開幕式では、昨年度の優秀論文指導賞の授与式が行われ、NIPPON ACADEMY理事長賞が、NIPPON ACADEMY理事長清水澄さんから、天津外国語大学劉澤軍先生と復旦大学艾菁先生に授与されました。

続いて今年度の結果発表が、天津外国語大学学長修剛教授より披露されました。

今年度の受賞者は、下記の通りです。

☆最優秀論文指導賞

言語部門・楊暁敏(復旦大学)

文化社会部門・津田量(北京第二外国語学院)

☆言語部門

一等賞・夏天暉(復旦大学)、二等賞・陳婉婷(南開大学濱海学院)、三等賞・祝嘉洇(北京第二外国語学院)

☆文学部門

一等賞・陳碩鳴(清華大学)、二等賞・王 傑(浙江工商大学)、三等賞・鄭吉詩(北京外国語大学)

☆文化社会部門

一等賞・楊徴薇(北京第二外国語学院)、二等賞・丁宏彬(北京語言大学)、三等賞・林 慧(寧波工程学院)

なお、審査結果発表後に、王健宜教授の司会で徐一平教授、修剛教授、譚晶華教授、劉澤軍副教授が、各分野別の講評を行ないました。また、NIPPON ACADEMY理事長賞を設立した清水澄理事長がNIPPON ACADEMYを紹介し、開催校の上海外国語大学と審査委員各位に謝辞を述べて締め括った。

次のページから審査委員の所感と受賞論文についての講評を紹介します。

第16回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール審査委員の所感

言語部門審査委員の所感:

言語コースの推薦論文は今回9本だった。数としては、例年より減っているのだが、レベルは決して低くはないと思う。研究テーマとしては、論文番号1番「現代日本語の『NというN』の文法的機能」、2番「一年生の日本語授業におけるアニメ動画利用状況の調査及び分析」、4番「中日忌み言葉の対照研究―『文字の獄』と『言霊信仰』を中心に」、5番「語用論からみた日本語会話文における間接発話行為―依頼表現を中心に」、9番「『〜てしまう』の意味についての考察―認知言語学の観点から」、12番「日本語における副詞の曖昧さに関する一考察―『ぼつぼつ』『そろそろ』を例として」、15番「『2016年山東省政府活動報告』日訳実践報告」、22番「特殊的え段仮名―感情的語用と言語連音をめぐって」、23番「動作進展の視点から見る有対他動詞の可能形と有対自動詞の選択―否定表現を中心に」などの論文タイトルが示しているように、文法研究から中日対照研究、語用論、認知言語学、音韻論、翻訳実践など多岐にわたっている。その中で、特に文法研究の論文として、日本語の有対自他動詞の研究をした論文番号23番、「NというN」構造の文法機能を研究した論文番号1番の論文は、豊富な言語事実を根拠に研究を行い、更に母語話者を対象とするアンケート調査も実施したりして、説得力のある結論が導き出されているしっかりとした論文で、審査の結果、それぞれ一等賞と二等賞の論文として選ばれた。また、論文番号2番の論文は、最近若者の中で人気のある日本のアニメ動画は一年生の教育現場で如何に生かされているのかという教育現場の実状を調査、分析した論文で、アニメや動画などは若者が日本語に接近する大きなきっかけだという学習者の学習動機の裏付けや中国における日本語教育の現場でも、それが有力な教育コンテンツになっているという現実も反映されている論文として、三等賞に選ばれた。

ほかの論文も、その中には会話における発話行為を研究する論文もあれば、「〜てしまう」や「ぼつぼつ」「そろそろ」などのような具体的な表現を研究する論文もあり、または「忌み言葉」や「え段仮名の感情的な語用」など例年の論文にはあまりなかった新しいテーマも見られ、学生の視点がどんどん広がっていることが分かり、非常に喜ばしいことだと思う。そして、現在中国では各大学で翻訳・通訳コースの修士課程が盛んになりつつあるという状況の中で、今回提出された卒業論文の中にも、翻訳実践をテーマにしたものもあったが、ただし、実践報告と卒業論文の峻別を如何にするか、この論文コンテストの新たな問題になり、今後は改めて検討する必要があるかと思う。そして、この歴史のある論文コンテストの高いレベルを維持するためには、更により多くの大学に対してアピールすることに力を入れ、できるだけ応募論文の数を確保するように努力する必要もあるだろう。

徐一平 北京日本学研究センター教授

「光陰矢の如き」、十六年前に始まった「日中友好中国大学生日本語卒業論文コンクール」は、図らずも、幾多の春秋を経て、今日まで辿り着いたこと、感無量と言わざるを得ません。その功労者の名に輝いた当コンクールの発起人である小野寺先生に敬意を表したいと思います。「継続は力」とも言われるように、十六年間の継続により築かれた礎は、しっかりと中国の日本語教育史上に残され、後人に銘記されると思われます。

今年の十六回目のコンクールの最大の特徴は、一口に言えば、「量減質増」ではないかと思います。応募論文数は例年より若干減少したものの、集まってきた論文は、レベルの高いものが多いことに驚きました。レベルの高さの表れは、まず論文の着眼点の良さにあると思います。次に論理的分析の思考回路の構築、既存の言語学理論の駆使、研究方法の運用、結論までの導き方、どれをとっても、学部生の論文にしては、驚嘆に値するぐらいの価値のあるものが多かったのです。日本語教育全般にとっては、「量より質を」の時代の到来を象徴的に表しているのではないかと思います。

しかし、問題がないわけではありません。顕著な問題点を敢えて三点指摘したいと思います。

一つは、テーマの問題。卒業論文にとっては、テーマこそ一番大事なことと言えましょう。着眼点のいいテーマが果たしてうまく自分の学力でカバーできるかどうかも、テーマの問題であり、注意すべきところでしょう。その意味であまり適切ではないようなテーマを扱う論文は少なくありません。テーマ自身が大きすぎる一方、内容が貧弱で、まるで雲を掴むような言葉で綴られた論文は依然として存在しています。

次は、研究方法の問題。先行研究と基礎理論に対する散漫な態度が随所見られることが挙げられます。論題に関する先行研究に全く触れていないとか、基礎理論を間違えて使っているとかいうようなことは、学問をする上で大問題として、注意すべきだと思います。

三番目は、論文の格式(書式)の問題。昨年も指摘したが、注釈と引用、または論文作成の段階で使われたデータの扱い方なども、必ずしも全部きちんとできているとは言えません。これは、内容も大事だが、書式(格式)も論文としての必須条件という認識がまだ一部の大学或いは指導教官には定着していない現状を現れていると思います。そもそも、注釈や引用或いは書式の整っていない論文は、所属大学と指導教官の責任が大きいことは否定できません。なぜかと言えば、これらの問題は、論文のレベルとか云々する以前の問題で、学術規範上の問題であるからです。

当コンクールの今後のますますの発展を楽しく見守り、期待を寄せながら、本年度の所感として上記の思いの断片を取り留めなく綴り、筆を擱きます。

王健宜 南開大学教授

文学部門審査委員の所感:

前回と比べたら、数が少なくなったが、全体から言えば、質がむしろ高まったような気がします。

文学部門の応募論文は全部で8本で、そのうち、古典文学研究論文2本、近代文学の論文2本、現代テーマの論文4点です。

研究テーマはさまざまあり、古典研究に勅撰和歌の考察、賀茂真淵の復古国学、尊王思想による国家神道への影響もあり、近代研究に萩原朔太郎の詩の音楽性、宮崎駿映画における森を通して環境問題、青山七恵文学の女性成長の軌跡、東野圭吾の推理小説における人間性、バラレルワールト観から見る安部公房の文学などもあります。テーマ選択の多様性と現在の日本学部生の関心の視点も伺えます。

学術規範(先行研究、参考文献、注釈など)、独創性のある見方、論理整合性や日本語の表現力の面は例年よりある程度の進歩を見せています。

一部の論文の論述は表面だけのものに触れて、論証不足で、説得力が欠けています。研究テーマで選択も学部生なりの対象にしたほうがよく、あまりにも難しい思想問題を避けてほしいです。

来年、もっと素晴らしい研究論文を審査できるよう期待しています。

譚晶華 上海外国語大学教授

2016年10月29日に上海外国語大学にて、第16回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクールのゲスト審査員として、文学部門の審査に参加させていただきました。まず、主催者の小野寺先生、主催大学の譚晶華先生、許慈恵先生を始め、審査員の先生方々よりこのすばらしいチャンスをいただきましたことを心から感謝の意を申し上げます。前回と違って、初めて文学部門の審査にあたることになりまして、緊張しながら作業を無事に終え、大変嬉しく存じます。

審査に関して三点述べさせていただきます。

1)文学論文の独創性。文学作品に対する理解は個人差があるので、それぞれの理解のプロセスによって生じたものもたくさんあります。数多くの論文ではこれまでのない角度から一つの点に絞り、着目・展開してより説得力のある結論が得られました。

2)言葉遣いの適切さ。近代であっても古典であってもある作品を分析する際、適切な言葉を選び、言いたいことを精一杯わかりやすく伝えようとしているのは伝わってきました。

3)表現力や面白みの欠如。殆ど完成度の高い論文ではありますが、印象深いあるいは心に打たれるぐらいのものが少ないです。特にテーマ選びや資料の収集などには力不足なところがあるし、論理関係や分析の仕方に関する普段の練習には力を入れるべきではないかと思われます。

論文コンクールが年々に行われることによって、大学生の論文の質が徐々に高まっています。ただし、受賞のために論文を書く傾向は依然として存在しています。論文作業に関して学生と指導教員のそれぞれの役割をどう扱うべきなのかは大きな課題となっています。また、新しい国の基準の公表により論文形式の多様化の時代が到来するので、それにふさわしい審査制度の改革も急ぐこととなっています。今後、応募枠を拡大し、より質の高い、学生のレベルに最も合致している論文で受賞されるように色々と考えなければなりません。

劉澤軍 天津外国語大学副教授

文化・社会部門審査委員の所感:

熱心な日本語学習者及び指導を担当する教師に支えられ、「日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール」は、その時々の時代背景に影響されながらも、第16回を迎えるに至ったことは、社会の激動を乗り越えて、その存在意義が評価されたものと、些かの自負と感謝の念に堪えない。

また、このコンクールは、他のコンクールと異なり、受賞者と受賞校を顕彰する為のものではなく、「コンクールを通じて、日本語教育の現状と課題を把握して、その克服を期すことに、存在意義を求めている。」ことである。

したがって、その運営と審査は、公正・公平を担保する観点から、番号を付した形で行われ、集計の段階で審査委員の勤務校に該当する場合は、その採点を除外する等、細心の配慮を行っております。

また、学際的な論文の扱いについては、各部門主査の協議を経て、その該当部門を、確定しております。

しかし、このコンクールの認知度が高まるにつれ、受賞競争が過熱する一方、応募のレベルを満たすことが出来ず、応募を断念する大学も続出しており、日本語教育の底上げを図る取り組みが、急務であると危惧を致しております。

そして、一部の先進校は、過度な指導と質を求めており、学士論文の性質が、「学問の規範を学び、学問の愉しさと厳しさを、主体的に学ぶ唯一の機会」と捉える筆者としては、違和感を覚えざる得ないところです。

なお、研究者の道に進む者が一部であり、多くの学生が、現実社会に参入する現実を鑑みれば、小手先の技術を教える教育ではなく、「自ら学び、自ら問題を処理する力と知恵を蓄える。」骨太の教育こそが、社会と時代の要請に応えると考えます。

では、学生と教師の声を、真摯に汲み上げて、中国日本語教育の共有財産とするべく、微力を傾注する所存なので、皆様の叱咤激励を、宜しくお願い申し上げます。

小野寺 健 日中友好市民倶楽部理事長

第十五回「日中友好中国大学生日本語卒業論文コンクール」で、私が指導した林白?さんの論文が文学部門で優秀論文に入選しました。そのご縁で、第十六回の論文審査にあたり、審査員の一人に加わることになりました。これは、私にとって、たいへん光栄なことであり、責任の重い仕事でもありました。まず、この機会を与えてくださった日中市民友好協会に感謝を申し上げるとともに、十六年にわたり、コンクールの開催にご尽力いただいた方々に敬意を表します。

さて、この度は、社会文化部門全八本の論文を読ませていただき、全国から集まった日本語専攻の卒論のレベルの高さと、学生たちの日本に対する関心の広さを実感しました。

社会文化部門で論じられたテーマは「ぼっち席」と対人心理の中日比較、Jホラーと日本的恐怖の民俗学的由来、アベノミクスの効果分析、フェミニズムと日本の女性教育史、日本における同性婚合法化の可能性、職場におけるハラスメント、電子商取引など、実に多種多様でした。

読み手として、どの論文を読んでも、扱ったテーマについてきちんと整理された情報や知識を得ることができました。それは、どの論文の書き手にも、一定の情報収集、情報整理、情報伝達の力が備っていることの現れであるといえましょう。学部生を卒業する時に、これだけの力が身についていれば、将来、確実に日本語力と情報伝達力を生かして社会貢献ができるでしょう。それは中国の大学で日本語教育に携わる一員としてたいへん嬉しいことであり、誇りに思えることであります。

しかし、論文は情報収集や情報整理にとどまって満足してよいものではありません。書き手の素直で力強い「問い」、真剣な「調査」、綿密な「思考」、冷静な「分析」がなくては、読み手の共感を呼び起こし、書き手とともに問題究明の旅を最後まで成し遂げてもらうことができません。

今回の応募論文を読んで、改めて思いましたが、大学生の卒論は、規範や様式はもちろん重要ですが、まず大事にしていただきたいのは素直な問題意識です。等身大の「問い」があってこそ、地に足のついた研究ができます。

卒論は、大学生活における自らの研究の集大成であり、大掛かりな作業です。4年間の勉強で身につけた知識、方法、能力をフルに生かして楽しむ、やや冒険のある知的な旅にしていただければ嬉しいです。

最後になりますが、このような交流の場を作ってくださった日中市民友好協会に改めて感謝を申し上げ、「日中友好中国大学生日本語卒業論文コンクール」のますますのご発展をお祈りして、第16回卒業論文コンクールの審査に参加した所感とさせていただきます。

艾菁 復旦大学専任講師

第16回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール審査委員の講評

言語部門審査委員の講評:

番号23「動作進展の視点から見る有対他動詞の可能形と有対自動詞の選択― 否定表現を中心に ―」:

「動作進展の視点から見る有対他動詞の可能形と有対自動詞の選択―否定表現を中心に」は、動詞使用の選択が求められる場合の一例として、その選択の傾向性に着目し、「実現不可能」という意味合いを表す場合の一般化したルールを考察する論文である。当該論文は先行研究を踏まえ、日本語母語話者にアンケート調査をして得られたデータをベースとし、論理的分析を展開した。当該論文は視点理論を駆使し、視点を軸に理論構築を試みたところは評価すべきである。その結論は言語学のみならず、日本語教育の現場にも示唆を与えると思われる。

番号22「特殊的え段仮名―感情的語用と言語連音をめぐって」:

「特殊的え段仮名―感情的語用と言語連音をめぐって」は、「論文とは何か」という根本的な問題を我々の前に突き付けられた論文であろう。そもそも、論文は感想文ではなく、結論を出す前に何かの根拠がなければ何にもならない。また、論文は論理整合性が求められるもので、現象の記述で終わってはならない。この論文は着眼点は悪くないが、論の部分が貧弱で、論理的思考回路の構築ができていないのが残念だと言わざるを得ない。

番号2「一年生の日本語授業におけるアニメ動画利用状況の調査及び分析」:

「一年生の日本語授業におけるアニメ動画利用状況の調査及び分析」は、日本語教育分野の論文としてその現実性がまず評価すべきであろう。日本語の授業におけるアニメの利用は誰でも知っているが、データをもってその実際の状況を分析した上で、その教育効果利用方法などを論ずるのは有意義なチャレンジと言えよう。ただ、論文と調査報告書とは、根本的な違いがあるから、全般の構成を論文らしく工夫するのが必要であろう。

王健宜 南開大学教授

文化・社会部門審査委員の講評:

番号3「『ぼっち席』に関する日中比較考察―社会心理学の射程を中心に」:

「『ぼっち席』に関する日中比較考察」は、身近な現象を取り上げ、社会心理学の方法を用いて対人関係に対する日中間の意識の異同の解明を試みた社会文化論である。前半は、「ぼっち席」をめぐる代表的な言説を収集整理し、利用者である大学生を対象にアンケート調査を行い、社会心理学の方法でその結果を分析し、これまでの「ぼっち席」という現象に対する認識の不足を指摘し、問題の多重構造性を指摘した。それを踏まえて、論文の後半では対人関係価値の構造の日中間の異同を考察したが、一本の論文では扱いきれない問題提起をしていた感がある。関心が赴くままに展開するより、焦点を絞って深く掘り下げたほうがよかったかもしれない。

番号6「映画『呪怨?』における恐怖と女性」:

「映画『呪怨?』における恐怖と女性」は、Jホラーの怖さは何か、という問いに対し民俗学的方法で答えを探った研究である。『呪怨?』の幾つかのシーンを通して、髪の毛と出産の二つの要素を挙げ、日本人の心理の深層に潜んでいる恐怖を解明した。「面白い!」「不思議!」から芽生えた「でも、どうして?」、というたいへん素直な問題意識と、真摯に学問的探求を試みた姿勢、その問題意識に対する共感を呼び起こし、問題究明に読者を引きずりこむ力を有する論文の論理構成を評価したい。

番号13「アベノミクスの現状とその日本経済への影響について」:

「アベノミクスの現状とその日本経済への影響について」は、2012年以降の日本経済について、様々な側面から分析し、アベノミクスが日本経済にどのような効果をもたらしたかについて論じたものである。学部生の卒論で扱うにはテーマが広すぎ、論点がつかみにくかった。そのせいか、論文全体が要約にとどまっている印象が強い。

番号14「女性解放運動と日本女性教育の関係についての一考察」:

「女性解放運動と日本女性教育の関係についての一考察」は主に日本における女性解放運動の歴史を振り返り、それが日本の女性教育にどのような影響を与えたか、という問題をめぐって行った考察である。構成はやや女性解放運動の回顧に偏っており、女性教育の歴史や二者の関係に対する分析が十分に展開されていなかった。やはり学部生の卒論で扱うには、テーマの設定がやや広かったようだ。

艾菁 復旦大学専任講師

受賞論文

☆言語部門

一等賞

動作進展の視点から見る有対他動詞の可能形と有対自動詞の選択― 否定表現を中心に ―

執筆者:夏天暉 指導教官:楊暁敏 大学名:復旦大学

☆文学部門

一等賞

宮崎駿映画における「木・森」

執筆者:陳碩鳴 指導教官:王 燕 大学名:清華大学

☆文化社会部門

一等賞

「ぼっち席」に関する日中比較考察―社会心理学の射程を中心に

執筆者:楊徴薇 指導教官:津田量 大学名:北京第二外国語学院

2016年応募論文一覧表

1 現代日本語の「NというN」構造から見る「という」の文法的機能

執筆者:陳婉婷 指導教官:王健宜 大学名:南開大学濱海学院

2 一年生の日本語授業におけるアニメ動画利用状況の調査及び分析

執筆者:祝嘉洇 指導教官:王 鵬 大学名:北京第二外国語学院

3 「ぼっち席」に関する日中比較考察―社会心理学の射程を中心に

執筆者:楊徴薇 指導教官:津田量 大学名:北京第二外国語学院

4 中日忌み言葉の対照研究―「文字の獄」と「言霊信仰」を中心に

執筆者:孟維維 指導教官:趙徳旺 大学名:淮陰師範学院

5 語用論からみた日本語会話文における間接発話行為??依頼表現を中心に

執筆者:陳亭宇 指導教官:馮 晶 大学名:山東財経大学

6 映画『呪怨?』における恐怖と女性

執筆者:丁宏彬 指導教官:阿部亘 大学名:北京語言大学

7 「さざれ石のいわおとなりて」に関する一考察―生長石と勅撰和歌を中心に―

執筆者:王 傑 指導教官:呉毓華 大学名:浙江工商大学

8 賀茂真淵の復古国学?????国家神道への影響

執筆者:劉恒宇 指導教官:皆見浩史 大学名:厦門大学

9 「〜てしまう」の意味についての考察―認知言語学の観点から

執筆者:章天嬌 指導教官:張 蓓 大学名:北京師範大学

10 萩原朔太郎における音楽性の問題―『月に吠える』を中心に―

執筆者:鄭吉詩 指導教官:何衛紅 大学名:北京外国語大学

11 宮崎駿映画における「木・森」

執筆者:陳碩鳴 指導教官:王 燕 大学名:清華大学

12 日本語における副詞の曖昧さに関する一考察―「ぼつぼつ」「そろそろ」を例として

執筆者:蔡思穎 指導教官:劉澤軍 大学名:天津外国語大学

13 アベノミクスの現状とその日本経済への影響について

執筆者:陳 卓 指導教官:朱鵬霄 大学名:天津外国語大学

14 女性解放運動と日本女性教育の関係についての一考察

執筆者:胡星星 指導教官:潘亜萍 大学名:湖北師範大学

15 「2016年山東省政府活動報告」日訳実践報告

執筆者:蘇 暁 指導教官:宋?? 大学名:曲阜師範大学

16 青山七恵小説における女性の成長の軌跡―『ひとり日和』などを中心に

執筆者:潘慶敏 指導教官:李 星 大学名:広東海洋大学

17 東野圭吾の推理小説における人間性―『白夜行』を中心に

執筆者:呉頴傑 指導教官:葉 琳 大学名:三江学院

18 日本がアジア初の同性婚合法化国家になる可能性

執筆者:林 慧 指導教官:朴美頴 大学名:寧波工程学院

19 財務管理の視野から見る伝統小売業とB2C電子商取引の共存性――蘇寧と京東を例にする

執筆者:葉明月 指導教官:孫健美 大学名:上海外国語大学

20 日本の職場のハラスメントに関する一考察

執筆者:席文文 指導教官:蒋慶栄 大学名:淮海工学院

21 パラレルワールド観から見る安部公房の『箱男』

執筆者:辛 宇 指導教官:邢文柱 大学名:大連海事大学

22 特殊的え段仮名―感情的語用と言語連音をめぐって

執筆者:孫雪妍 指導教官:張永平 大学名:湖州師範学院

23 動作進展の視点から見る有対他動詞の可能形と有対自動詞の選択― 否定表現を中心に ―

執筆者:夏天暉 指導教官:楊暁敏 大学名:復旦大学

24 太宰治『十二月八日』におけるメディアと歴史記憶について

執筆者:?蓮娜 指導教官:鄒 波 大学名:復旦大学

25 日本のメディア報道が中国のメディア報道への啓示

執筆者:黄沁芸 指導教官:葉 琳 大学名:南京大学

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