「日本文化に興味」の中国人女性、旅先の北海道で行方不明の謎=「自ら失踪する可能性はゼロ」とも

Record China    2017年7月27日(木) 20時0分

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北海道を旅行で訪れていた中国人女性の行方がわからなくなっているというニュースが、中国で大きな注目を集めている。写真は危さん。

北海道を旅行で訪れていた中国人女性の行方がわからなくなっているというニュースが、中国で大きな注目を集めている。中国の検索大手・百度(バイドゥ)で「日本」と検索すると、この事件に関するニュースが多数配信されていることが分かる。

27日、複数の中国メディアによると、行方がわからなくなったのは福建省出身の危秋潔(ウェイ・チウジエ)さん。18日から個人旅行で日本を訪れていた。

◆状況

危さんは旅行にあたって、事前に細かい計画を立てていた。18日午前7時に天津から函館へ行き、19、20日と小樽を旅行、21日には美瑛を訪れた。22日に富良野と旭川を訪れる予定だったが、その夜、札幌の宿泊施設に戻らず、家族とも連絡が途絶えた。宿泊施設の監視カメラを見ると、22日に外出した後には戻ってきた形跡がないという。荷物は宿泊施設に残されており、財布や携帯電話、タブレットなどは携帯していったとみられる。危さんは25日に帰国する予定だったが、中国に入国した記録もない。札幌にある中国総領事館は状況を把握しており、警察に全力で捜査にあたるよう求めたという。

不可解な点もある。危さんは23日午前0時過ぎに、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)のアカウントで芸能人の誕生日に対して「いいね」のリアクションをしている。ただ、本人が操作したかどうかは定かではない。家族によると、危さんは日本に友人や知り合いはいなかったといい、誰かの家に泊まったという可能性はないと考えている。危さんの友人も、「危さんに日本で知り合いがいるとは聞いたことがない」と口をそろえる。

父親は、行方不明になる前は家族と毎日欠かさず連絡を取り合っていたと話す。危さんの弟によると、危さんは両親と弟の4人家族。家族は現在、日本に行く手続きを急いでいるという。

◆人物

危さんは今年の前半に福建省南平市の小学校での実習を終え、夏休み後から正式に教師になる予定だった。友人によると、今回の旅行は教員免許を取得できた自分へのご褒美として、5月から計画していたものだという。

小学校での実習では児童ととても仲が良かったという危さん。米国のドラマや映画、写真撮影などが趣味だったそうだ。また、自身の微博アカウントでは、日本のサスペンス小説や日本人作家の情報をシェアしていた。

危さんの大学時代の友人によると、危さんは日本文化が好きで、特に日本のサスペンスやホラー映画に興味を持っていたという。大学時代からよく一人で旅行していたが、これまでに行方が分からなくなるようなことはなかった。危さんは旅行中にも、SNSなどを通じて頻繁に友人と連絡を取っていたという。

◆分析

この事件は中国のネット上でも話題になっており、ネットユーザーたちは危さんが微博にアップした情報やSNSのやりとりから、行方が分からなくなった経緯についてさまざまな分析を行っている。

「自ら行方をくらませたのでは?」と指摘するネットユーザーも少なくないが、SNSのアカウント「日本留学生」は、すでに中国で地位も安定もある教師という職に就くことが決まっていたことや、教師として採用を受けるために地元に帰って研修を受けるなどの努力をしてきたことを考えると、わざわざそれをふいにしてまで日本で行方をくらませる可能性は「ほぼゼロ」と主張している。

また、「北海道は東京などと比べて人口密度が低く、人通りも少ないところがあるため、道に迷ったり事件に巻き込まれて連絡できない状況におかれていたりするのでは?」という声もあるが、旅行シーズンで札幌周辺や観光地には観光客や日本人が多いことから、「何らかの事態が発生しても助けを求められる状況にあるはず」という反論の声も。このほか、未確認の情報ながら、同じ宿泊施設に宿泊していたという人物が、一人でいる女性に声をかける外国人らしき男性を見たとも証言しているという。

中国の各メディアは、記事の中で危さんの容姿の特徴や家族の電話番号、札幌の総領事館の連絡先などを公開して、情報提供を呼び掛けている。(編集/北田

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