河野洋平氏が日韓慰安婦合意に言及、「不可逆」の表現を問題視=韓国ネット「破棄するべき」「彼は日本の希望」

Record China    2017年6月19日(月) 12時50分

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19日、韓国メディアによると、1993年に官房長官として、旧日本軍の慰安婦の強制連行を認めて謝罪した「河野談話」を発表した河野洋平元衆議院議長が、2015年末の日韓慰安婦合意に対する考えを初めて具体的に明らかにした。資料写真。

2017年6月19日、韓国・東亜日報によると、1993年に官房長官として、旧日本軍の慰安婦の強制連行を認めて謝罪した「河野談話」を発表した河野洋平元衆議院議長が、2015年末の日韓慰安婦合意に対する考えを初めて具体的に明らかにした。

河野氏はこのほど、ある雑誌のインタービューで、日韓慰安婦合意について「日韓両国の関係者の多大な努力の結果」とし、「戦争で犠牲となった慰安婦被害者の傷をどう癒すかについて、両国の政府が真剣に向き合ったことが分かる」と評価した。合意文書には「日本は心からの謝罪と反省を表明する」「日韓両政府が協力し、すべての慰安婦被害者の名誉と尊厳を回復し、心の傷を癒すために事業を行う」と明記されている。

しかし、河野氏は合意文書の後半部分に日本政府が加えた「同問題が最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認する」との部分については、「被害者と真剣に向き合おうという前半部分の精神と相反するもの」と指摘した。また、安倍晋三首相が昨年10月、国会で「元慰安婦に謝罪の手紙を送る意思はあるか」との質問に対し「全くない」と回答したことについても「合意の精神に反する」と主張した。

河野氏は「韓国で厳しい批判を受けているのは合意全体ではなく後半部分、つまり『最終的かつ不可逆的』という、まるで『これで終わり』と言って縁を切るために合意金を出したようにみえる態度が韓国人の怒りを買った」と指摘し、「慰安婦合意は河野談話を受け継ぐ形で、被害者の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒すことを目的とする真摯なものであるべきだった」と強調した。

さらに、日本メディアが韓国の文在寅(ムン・ジェイン)新政権に対し「反日」「親北」と報じ、警戒心を示していることに触れ、「そんな単純な問題ではないだろう」と指摘した。これは、北朝鮮に対し日米中が手をこまねいている中で韓国に新たな考え方を持った大統領が登場したという点で、朝鮮半島の緊張を和らげる新たな出口を開く可能性に注目したいとの意味とみられている。また、河野氏は「過去に日韓関係が良好とされていたのは、ほとんどが韓国の進歩政権時代だった」とした上で、「相手国が進歩でも保守でも、両国関係は相対的なもの。現在の日韓関係が停滞しているのは日本側の責任も少なくない」と指摘した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「10億円で被害者を売り、合意文書に不可逆的という表現を入れるなんて信じられない。韓国政府内の裏切り者を全員処罰するべき」「韓国国民のほとんどが反対する非常識な合意を何が何でも破棄しないと!」など慰安婦合意の破棄を訴える声が数多く寄せられている。

また、「彼は日本の希望」「日本にも良心的な政治家がいたんだね。立派だ」「賢くて合理的な人。こんな人となら会話が成り立つのに」など河野氏に対する称賛の声もみられた。

そのほか「河野氏のレベルにも達しないほどの認識を持つ人が韓国には多い」と嘆く声や、「内容を知らなければ不可逆との約束すら守れない。合意文書を公開して」と指摘する声もみられた。(翻訳・編集/堂本

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