韓国初の原発が40年の歴史に幕、「脱原発」へ=「そもそも使用期限を過ぎてたし」「大きな事故が起こる前に止めて正解」―韓国ネット

Record China    2017年6月19日(月) 17時20分

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19日、韓国初の原子力発電所で、40年近く電力を生産してきた釜山機張郡の古里原発1号機が完全に稼動を停止した。資料写真。

2017年6月19日、韓国初の原子力発電所で、40年近く電力を生産してきた釜山(プサン)機張(キジャン)郡の古里(コリ)原発1号機が完全に稼動を停止した。韓国・朝鮮日報など複数の韓国メディアが伝えた。

古里原発1号機は1978年から電力生産に入り、これまで韓国の原子力発電量の4.7%程度を担ってきた。設計上の耐用年数は30年だったが一度使用期限が延長、今回も使用期限の再延長への声があったが、環境団体の反発で実施には至らなかった。

原発の稼働は停止したが、完全な廃炉までの道のりは長い。核燃料の温度を下げ、一時貯蔵施設を造って、これらを搬出するのに5年以上。放射能汚染物質除去と施設の解体に8年。さらに、残っている放射能を完全に除去し、敷地を復元するのに2年ほどかかることを考慮すると、総作業期間は15年以上、また費用は1兆ウォン(約980億円)程度と推定されている。

韓国の原発は、これまで建設のたびに「経済か、環境か」との議論を呼んできたが、特に2011年の福島第一原発事故以降、原発依存度を下げるべきとの声が高まっていた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も就任以前より「脱原発」を主張しており、「新たな原発建設はもうやめたい。(すでにある原発も)寿命が近づいたら閉鎖する」としていた。今回の古里原発1号機の永久停止も、大きな枠組みでみると「脱原発」への一歩とみることができる。

報道によると、現在、韓国での消費電力の30%程度を原子力発電が占め、太陽光や風力など再生可能エネルギーの割合は5%程度だ。韓国政府は2030年までに原発への依存度を大きく引き下げ、再生可能エネルギーの割合を20%台まで引き上げる方針を明らかにしている。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「そもそも使用期限を過ぎても使っていたものじゃないか」「40年も使ってたらんだから、大きな事故が起こる前に止めて正解」「止めるのは当然」「これを止めて電気代が上がっても、どうこう言うつもりはない」など、原発停止に肯定的な意見が多く寄せられた。

また、「ドイツなど先進国は脱原発を加速し代替エネルギーの開発に全力を傾けている」「チェルノブイリや福島の事故を忘れたのか?。原発は災いの元だ」など、脱原発を支持するコメントもみられた。(翻訳・編集/三田)

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