「自分でもよくわからない…」、私の言葉に日本人の友人はびっくりしていた―中国人学生

日本僑報社    2017年6月4日(日) 9時0分

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北京師範大学の閔子潔さんは、「夢」について日本人の友人と話し合った時のことを作文につづっている。資料写真。

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子どもの頃から日々勉強に追われてきた中国の学生たちは、将来の夢や目標を明確に持てないことが少なくない。将来、スポーツ選手やお菓子屋さんになりたいという日本の小学生の夢が、中国では驚きをもって受け止められることもしばしばだ。北京師範大学の閔子潔さんは、「夢」について日本人の友人と話し合った時のことを作文に次のようにつづっている。

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小さい頃から、日本は一体どんな国なのか、日本人はどんな人なのかについて疑問を持ってきた。黒竜江省出身なので、周りの人たちは日本と言えば、すぐ抗日戦争のことを思い出す。また、中学時代、ハルビンの「中国侵略旧日本軍第731部隊罪証陳列館」を訪れた時、中国を侵略した旧日本軍の蛮行に驚いたという思い出が深く印象に残っている。人は決してわざと他人を傷つけ、自分の利益のみを求めるなんてしないと思う。だから、日本を知りたい感情が深くなってきた。

大学に入って、日本語を専攻にした。2年生の時、アニメ銀魂」のイベントをきっかけに、真央さんと出会った。日本語が下手な私ができるだけ彼女とコミュニケーションを取れるように、英語も使い、頑張ってお互いのことを知っていった。そうして、彼女と向き合い、いつのまにか、毎日一緒に散歩して、大学の生活や趣味など語り合う親友となった。そのうち、日本人大学生のこともだんだん知っていった。彼女との数多くの話の中で、一番印象深いのは夢についてのことだ。

真央さんがある日、アイスを食べながら、「閔さん、将来何になりたい?」と聞いたので、私は「まあ、何だろう。自分もよくわからないね」と言ったら、とてもびっくりした顔をして、いつも明るい彼女が口をとじて黙り込んでしまった。そして、まじめに「夢って、必ず実現するものではないけど、絶対あるほうがいいよ」と言った。彼女の言ったことが、考えさせられるきっかけになった。このことがあってから、以前テレビで日中の小学生についての番組を見た時、日本の子どもたちに「将来何になりたい?」と聞いたところ、「花屋さん」「ケーキ屋さん」などの答えが飛び出して、驚いたことを思い出した。

なぜなら、中国の子どもにこのような質問をすると、こんなにすぐ答えることはないと思う。答えはたぶん「将来いい大学に入って、いい仕事を見つけるために勉強する」となってしまう。しかし、「あなたの夢は何ですか?」という質問にきちんと答えられないのは、本当に悲しいと思う。真央さんと私は、このことについていろいろ話し合った。

「大学でやっていたことを仕事に生かさなければ、一体何のために大学生でいるの?」という彼女の言葉を、今でも鮮明に覚えている。夢があれば、時間を大切にしなければならないだろう。これまでの人生を振り返って、「あの時こうしておけば」と思うことはよくあるが、社会に出た人々が振り返ることが多いのは、やはり大学時代ではないだろうか。大学は使える時間が多く、周囲から何かを制限されることもないが、好きなことや楽なことに走り、つい無駄に時間を過ごしてしまう。

真央さんとの付き合いを通して日本を見ることで、自分の国の特徴が見えてきたのは意外な収穫だった。逆に、自分の国の社会と文化の立場に立っているからこそ、日本社会と日本文化の特徴を、一層しみじみと感じることができた。日中交流の醍醐味と大切さは、そこにもあるのではないだろうか。

小さい頃の日本人に対する悪い印象が消えて、今、私は日本と日本人から温かさを感じている。中国人と日本人がともにお互いに温かさを感じることができたら、お互いに対する理解も深まっていくのではないだろうか。真央さんとの交流は、文化や言語上の交流だけではなく、心の交流だったと信じている。なぜなら、彼女は夢の大切さを教えてくれたから。(編集/北田

※本文は、第十一回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「なんでそうなるの?中国の若者は日本のココが理解できない」(段躍中編、日本僑報社、2015年)より、閔子潔さん(北京師範大学)の作品「あなたは『夢』を語れますか?」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。

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