「夫の収入は妻より高くあるべき」、中国人の半数以上が回答

人民網日本語版    2017年5月28日(日) 2時0分

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家計のやり繰りは、どの家庭においても、なかなかスムーズに運ばない問題だ。「男性は家庭を支える大黒柱」という考え方は、昔から続く伝統的観念だ。だが、現実生活において、家計をめぐる問題は、簡単に解決できない場合が多い。

家計のやり繰りは、どの家庭においても、なかなかスムーズに運ばない問題だ。「男性は家庭を支える大黒柱」という考え方は、昔から続く伝統的観念だ。だが、現実生活において、家計をめぐる問題は、簡単に解決できない場合が多い。また、職場に入る女性が多くなるにつれて、家計に対する人々の考え方にも変化が生じている。中国新聞網が報じた。

先週、中国青年報社社会調査センターは、問巻網を通じて実施した既婚者1988人に対する調査の結果を発表した。これによると、回答者の53.2%は、「夫の収入は妻より高くあるべきだ」と答えた。「夫がお金を稼ぎ、妻がそのお金を遣う」というパターンを認める人は47.7%、認めない人は32.4%だった。「夫婦どちらか一方だけが収入を得ている状態は、夫婦間の発言権・決済権の不平等を招く」と考える人は52.9%に達した。また、54.8%の人が、「家庭の収入は、夫婦が共同で管理・処理すべきだ」と考えていた。

回答者は全員既婚者で、男女比は男性が46.8%、女性が53.2%。年齢層別にみると、90後(1990年代生まれ)が12.5%、80後(1980年代生まれ)が52.1%、70後(1970年代生まれ)が27.3%、60後(1960年代生まれ)が6.6%、50後(1950年代生まれ)が1.1%。「パートナーより自分の方が高収入」と答えた人は50.5%。男性回答者のうち、「妻より自分の方が高収入」とした人は75.3%、女性回答者のうち、「夫より自分の方が高収入」と答えた人は28.4%だった。

〇「夫の収入は妻より高くあるべき」53.2%

今年28歳になる張さんは、昨年出産したのをきっかけに仕事を辞め、専業主婦になった。「両親は遠くに住んでいるし、身体の調子も良くないので、子供の面倒を見てもらうことはできない。自分が面倒を見る以外に方法はなかった。子供はまだ小さく、片時も目を離せない。家事はこなしても終わりがなく、すぐに溜まる。このような状況から、夫だけが外で働き続けることになった。夫は2人分の給料をギリギリ稼いでくることができるので、共稼ぎ時代の生活レベルを維持できて、自分も安心感を持っていられる。だが、夫の仕事が忙しくなりすぎることは望まないし、夫に『荒稼ぎ』を期待してもいない。夫が仕事で大変であることは理解できるが、このような状態が続くことで、夫が強い立場から抑圧的になることを少し心配している」と彼女は話した。

「夫の収入は妻より高くあるべき」と答えた人は、53.2%に上った。具体的にみると、「夫の収入は、妻の2倍以上であるべき」は19.2%、「夫の収入は妻の2倍までが望ましい」は34.0%、「夫と妻の収入はほとんど同じが望ましい」は22.0%、「夫婦の収入差などどうでもよい」は13.1%、「妻の収入は夫より高くあるべき」は1.2%、「なんとも言えない」は10.5%だった。

男女別にみると、女性回答者のうち、「夫の収入は妻より高くあるべき」とした人は53.5%だった。男性回答者ではこの割合は53.1%。

「最近の報道によると、男性の収入は自分の2倍以上が望ましいとする女性が8割に上り、多くの人が、女性の結婚観があまりにも現実的だと驚いているという。だが、私は、これはあまりにも大雑把な物の見方だと思う」と話すのは、1990年代生まれの胡玉欣さんだ。

彼女は、淘宝網でショップオーナーを務めている。彼女の考えでは、現代社会において自分の仕事を持つ女性が増加し続けており、彼女らはもはや夫や恋人に経済的に依存する必要は無くなった。女性が相手の男性に高収入を願うのは、心理面での安心感を得たいという思いがあるからだ。また、全体的に見て、職場では女性の立場は確かに男性より劣勢に置かれており、妊娠・出産をきっかけに職場での競争力が下がる場合が少なくない。「仕事を持っていても、家事を仕切り、子供の面倒をみる責任は主に女性の肩にかかってくることは避けられない。

また、女性は今もなお、美しい容貌やおしとやかな性格を保つよう求められている。もし、男性が、自分の伴侶となる女性に、このような伝統的なイメージを求めるのであれば、経済的責任については、男性がより多く担う必要がある」と彼女は指摘した。

「夫がお金を稼ぎ、妻がそのお金を遣う」というパターンは、多くの人が理想とする家庭モデルだ。今回の調査によると、回答者の47.7%がこの家庭モデルを支持した。「支持しない」とした人は32.4%、「どちらとも言えない」は19.9%だった。

男女別にみると、「夫がお金を稼ぎ、妻がそのお金を遣う」という考え方を認める割合は、男性回答者(47.2%)より女性回答者(48.2%)の方がやや高かった。年齢層別にみると、90後(50.4%)が最も高く、80後(48.6%)が続いた。

〇「世帯収入は、夫婦で共同管理・処理すべき」54.8%

回答者の46.9%は、「夫がお金を稼ぎ、妻がそのお金を遣う」という家庭モデルは今後も存続すると考えていた。「長くは存続し得ない」とした人は26.8%、「どちらとも言えない」とした割合は26.3%だった。

「家計問題をめぐりパートナーと揉めたことがある」と答えた人は42.0%に上った。張さんは、「退職後、私と夫との間で、家計に関する考え方の食い違いが浮き彫りになった。夫はかなり責任感が強い方だが、それでも、『妻が家で休息している』と無意識に感じるようになったようだ。『僕が汗水たらして働いているのを尻目に、君は洋服や化粧品にお金を使っている』と私に恨み言を言うことがある。たまには私も、自分のために買い物を楽しみ、自分の好きなことをする自由が欲しい。彼にお金が必要なので欲しいと言い出す時はいつも、自分が弱い立場になったような気がする」と打ち明けた。

家計の負担が夫婦の一方にだけ圧し掛かると、どのような問題が発生するのだろうか?「夫婦間の発言権や決済権に不平等が生じる(52.9%)」が最大の問題であると考える人がもっとも多く、「夫婦のどちらか一方にお金を稼がなければならないという圧力が大きく圧し掛かる(52.7%)」がこれに続いた。このほか、「夫婦のどちらか一方に家事の圧力が大きく圧し掛かる(48.2%)」、「夫婦がお互いを理解することが難しくなる(37.9%)」、「夫婦関係の調和と安定が崩れる恐れがある(31.8%)」などの回答が挙げられた。

男女別にみると、男性の回答で最も多かったのは、「夫婦のどちらか一方にお金を稼がなければならないという圧力が大きく圧し掛かる」で、女性の回答では、「夫婦間の発言権や決済権に不平等が生じる」が最多だった。

夫婦は世帯収入をいかに管理・処理すべきだろうか?調査によると、最も多かった回答は、「世帯収入は、夫婦で共同管理し、相談の上処理すべき(54.8%)」だった。以下、「世帯収入のほとんどは夫が管理・処理すべき(12.8%)」、「世帯収入のほとんどは妻が管理・処理すべき(10.9%)」、「夫婦がそれぞれ収入を得て、それぞれ処理すべき(8.1%)」、「世帯収入のほとんどは夫が管理し、妻が処理すべき(6.9%)」、「世帯収入のほとんどは妻が管理し、夫が処理すべき(3.2%)」などの回答が続いた。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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