<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・ シンクロ五輪予選2日目=「双子美女」の“井村”中国、日本に肉薄

Record China    2008年4月19日(土) 11時38分

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シンクロナイズド・スイミングの五輪テスト大会を兼ねた五輪最終予選が16日、北京の国家水泳センターで開幕。初日はデュエットで、日本の鈴木・原田組が2位。中国の蒋文文・蒋テイテイ組は3位につけた。写真は06年12月ドーハ・アジア大会の蒋姉妹。

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シンクロ五輪予選2日目、“井村”中国が日本ペアに肉薄

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シンクロナイズド・スイミングの五輪テスト大会を兼ねた五輪最終予選が16日、北京の国家水泳センターで開幕。初日はデュエットのテクニカルルーチン(TR)が行われ、日本の鈴木・原田組がトータル47.917で2位につけた。トップはライバルのスペイン(48.667)。また、すでにアジア大会で優勝して五輪出場権を持つ中国の蒋文文・蒋テイテイ組もオープン参加。タイムオーバーで減点がついたものの47.750で3位につけた。ちなみに、この減点がなければ、日本ペアを抜いて2位となった。

今日は平日ながら、多くの北京市民がつめかけ、熱気あふれるプールとなった。

ただ冬場の寒い時期は気にならなかったが、やはりスタンドの「蒸し暑さ」は相当なもの。水に触れる選手たちにはちょうどいい室温なのだそうだが、これが「酷暑」の8月にはいったいどうなるのだろうと、ちょっと心配になってくる。

さて、日本の原田・鈴木組は4番目に登場。「テクニックに重点を置いた」という演技を披露し、順位は2位。井村雅代氏がヘッドコーチを務める中国代表については「中国も含めて、各国に追われる立場なので、しっかりと自分たちの技術を磨いていきたい」とサラリ。また国家水泳センターについては「とにかくきれいで、広い」とその感想を語った。持ち味である力強さに繊細さも加わってきて、五輪本番が楽しみなペアだ。

一方、最後から2番目に出場した中国の蒋文文・蒋テイテイ組は詰め掛けた市民の熱烈な応援を受けて、躍動感あふれる演技を披露。双子ならではの息のあったコンビネーションを見せて、観客の拍手を浴びた。五輪に向けて“進化し続けるペア”をアピールした演技だった。

以下は、蒋姉妹に聞いた中国ナショナルチームの井村雅代ヘッドコーチについてのコメントを抜粋した。

――今日の演技はどうだった?

「今日はまずまず。井村コーチに常に指摘されている“力強さ”が表現できたと思う。」

――演技が終わってから井村コーチには何か言われた?

「特になにも。“よかったよ”といわれただけ。」

――井村コーチはどんな指導者か?

「非常に厳しいコーチ。求める水準がすごく高い。中国人コーチより、もっと厳しい感じ。今後も厳しいトレーニングが続いていくと思う。」

――井村コーチは、かなりの“鬼コーチ”といわれているが

「(笑いながら)決して”鬼“というわけじゃない。ただ、できない動作があると、できるまでさせられる。」

――ひとつの動作で、最長どのくらいさせられたことがある?

「一番長いときで、一日中。ずっと、その動きだけをしておきなさい、って言われた(笑)」

――国籍の違いを感じることはある?

「まったくない。」

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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