新たな「日英同盟」着々、物品提供協定に続き次世代ステルス戦闘機の共同開発も、海洋進出強める中国けん制

Record China    2017年3月26日(日) 6時0分

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 新「日英同盟」に向けた動きが加速、両国は1月のASCA署名に続き、今月には次世代ステルス戦闘機での技術協力に向け覚書を締結した。南シナ海などで海洋進出を強める中国をけん制する狙いだ。?阿部さん?について中国テレビ報道

2017年3月24日、新「日英同盟」に向けた動きが加速している。1月の物品役務相互提供協定(ASCA)署名に続き、今月には次世代ステルス戦闘機での技術協力に向け覚書を締結した。米国の同盟国という共通点を持つ日英両国の安全保障協力の強化は、南シナ海などで海洋進出を強める中国をけん制する狙いだ。

日英両国政府は1月末、自衛隊と英軍が物資を融通し合うACSAに署名した。日本のACSA締結は米国、オーストラリアに続いて3カ国目。これにより、日英は国連平和維持活動(PKO)や共同訓練、災害救援活動で食料や燃料、弾薬などを相互提供することができるほか、日本の安全を脅かしかねない「重要影響事態」での後方支援も行えるようになった。

16日には次世代ステルス戦闘機開発に関して機密を含む情報交換を可能とする覚書を取り交わした。日本は現行のF2戦闘機の後継機を検討中で、ステルス性能や運動性能について実証研究を進めている。国際共同開発か国産かなどをめぐり、来年夏までに結論を出す予定だ。同様に戦闘機開発を検討中の英国と技術情報などを共有し、国際共同開発の可能性を検証する。英国側は日本の持つ高性能のレーダー技術に関心を寄せているという。

さらに、日英両国は英がドイツ、フランスなど欧州6カ国と共同開発した空対空ミサイル「ミーティア」に、航空自衛隊のF15戦闘機に搭載される空対空ミサイル「AAM4」の技術を組み合わせる共同研究にも取り組んでいる。「ミーティア」は高速を維持するエンジンが特長で、射程の長さは同じ種類のミサイルの中で随一とされるが、目標への誘導能力は高くない。「AAM4」は艦艇など大型装備に搭載されるレーダーを備え、目標の探知・追尾能力に優れている。

英国は昨年10月から11月にかけて空自との初の共同訓練のため、最新鋭主力戦闘機のタイフーン4機、ボイジャー空中給油輸送機、C17輸送機と人員約200人を派遣。青森県の空自三沢基地や周辺空域で防空戦闘訓練、対戦闘機戦闘訓練、戦術攻撃訓練を繰り広げた、日本国内で米軍以外との共同訓練は初めてだった。

この共同訓練については、英国の駐米大使がタイフーン戦闘機が帰途、中国が軍事拠点化を進める南シナ海上空を飛行すると発言。中国側は「日米のように『よけいなおせっかい役』をこの地域で演じ始めたという印象を与えることになる」などと反発していた。

英国以外との防衛協力も進展している。欧州訪問中だった安倍晋三首相とフランスのオランド大統領は20日の共同記者会見で、4月に仏練習艦隊が来日し、米英軍を交えた4カ国の共同訓練を行うことを明らかにした。安倍首相は中国の海洋進出などを念頭に「自由で開かれた海洋秩序を確保し、地域の安定と繁栄のため緊密に連携する」と強調。オランド大統領は「日本が平和維持の役割をさらに果たすことを支援する」と述べた。(編集/日向)

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