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<コラム>日中韓と老人と海と 1

配信日時:2020年6月15日(月) 23時20分
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「いずれあなたも辿る道」昔から言われてきたが、私は70歳を越える頃になって、つくづくそれを感じている。資料写真。

「いずれあなたも辿る道」

昔から言われてきたが、私は70歳を越える頃になって、つくづくそれを感じている。

老化は個人差も大きいのだが「個人差」に欺されてはいけない。「個人差があるが、まあ私も70歳、80歳くらいまでは元気だろう」「自分は別だ」と思ってはいけない。概ね、50歳、60歳、70歳、80歳前後くらいで、体力は急速に落ちていく。

この図は、私の勝手な想像図なので、その点、ご容赦頂きたい。

実際の統計上は、72歳くらいが男女の健康寿命の平均で、これを超えると、「介護」が必要になるのだ。つまり、現在の若い人も、半数は「被介護者」、介護を受けることになる。だから、一人で元気に出歩く高齢者は、ある意味「運のよい」人である。それを我々は見て、「自分もああなるのだ」と、都合よく考えているのだ。

上は、厚生労働省のグラフを見やすくしたものである。

男性の寿命は80歳弱、健康寿命は70歳強だ。

女性は元気だねえ…うん。

◆余談

「まただ…」

生物的に女性は子孫を産むので強い。だから出生数は、男子の方が多い。男子は多くが、乳幼児期に亡くなっていたのである。最近は医療の進歩でそれが避けられるようになった。

だから、概ね70歳以下は男子の方が多い。但し、寿命は男子が短いので、高齢者は圧倒的に女性社会となる。

2019年の厚労省の発表では、全国で100歳以上の高齢者は7万1238人。男女別では女性が6万2775人と88.1%である。

つまり、100以上の約9割は女性ということになる。

◆閑話休題◆

さて、「私も元気で歳を取りたい、そうなりたい」という願望もあるのだろう。些かの不安も持ちつつ、タレントなどの著名人の高齢者を見ると、「私も、このようになるのだろう」と考えてしまう。

例えば、草笛光子さんは86歳、加山雄三さんは83歳、伊東四朗さんは82歳、仲代達矢さんは87歳、黒柳徹子さんは86歳である。

まあ、みなさん80代だが、60代といってもいい感じである。

先に言ったように、人間は自分に都合のいいように物事を考える。

「私も、これくらいになれるのだ」

「平均寿命よりはるかに高いが、ぼくもこれくらい元気でいられるのだ」

と勝手に想像する。

悪いことではない。

1.ただし、前述の方々の多くは、まず日々、体力維持のために1時間、2時間という時間を取られている。

2.社会的に生きがいが大きい。

3.自宅はゆったりした空間があり環境もいい。

4.お金もあり十二分に、医療や、ジム、美容、食事にかけることが出来る。

5.サポート・スタッフ態勢がすぐれている。

だが、我々凡人は、自宅は小さく、金はなく、栄養士が食事を考え、安全で高級な食材をつかえるわけでは無い。一本うん万円の、美容液を潤沢には使えない。一本うん十万円のインプラントを20本出来るわけではない。入院で一泊、うん十万円の特別室には入れない。年金生活では人間ドックは無理で、居住している自治体の「市民検診」などしか手はない。

前述のタレントなどは特殊なのだ。わかっていても、「不都合は考えない」、頭の隅に屈み込ませておくのが、私や私たちである。

ただ、1の努力は並大抵でないものがあるだろう。これは見習わねばならない。例えば草笛光子さんは毎日、ご自宅で1時間ほどストレッチされるという。

若い人は身体に自信があると思う。だが、50歳前後で「全力で走れなくなる」60歳前後で「ラッシュ時の駅の階段を人の流れに乗って上り下りできなくなる」

白内障も出始め、ほうれい線も濃くなり、白髪が目立つ。老人斑が大きくなる。

老化である。もはや元には戻らない。ただ幸い、手入れしつつ過ごせば、急速に酷くはならない。ビューティフルエイジングなんていう言葉もある。

70歳前後で「老人化」が顕著になる。こうなってくると、4、5年の年齢差、そして60歳くらいからの生き方が、大きな差を生むようである。

先天的な資質というより、高齢化への生き方といったものだろうか。

つづく

■筆者プロフィール:石川希理
1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小学校・飛松中学校・星陵高校・神戸学院大学・仏教大学卒。同窓生いるかな?小説・童話の創作と、仏教の勉強と瞑想を10年ほど。明石市と西脇市の文芸祭り選者。児童文学のアンソロジー単行本、小説の自家版文庫本など。

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石川希理
2020年6月5日 22時50分
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