<中華経済>人民元が切り上げ後の最高値更新、インフレ・米ドル安で―中国

Record China    2008年3月12日(水) 14時12分

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12日付上海証券報によると、中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した人民元レートの基準値は1米ドル=7.1029元と、05年7月の人民元切り上げ後の最高値を更新した。

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2008年3月12日、12日付上海証券報によると、中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表した人民元レートの基準値は1米ドル=7.1029元と、05年7月の人民元切り上げ後の最高値を更新した。人民元切り上げ後の対米ドル上昇幅は14.18%、08年に入ってからだけでも2.77%上昇した。

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「このペースでいくと、08年通年の上昇幅は07年を超えて8−10%に達するかもしれない」と外資系銀行の関係者。07年の対米ドル上昇幅は6.88%で、同年も市場の年初予測の5%を上回っている。

人民元レートの上昇加速の背景として指摘されているのは中国国内の物価高。国家統計局が11日に発表した08年2月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比8.7%上昇し、1月の7.1%に続いて11年ぶりの高水準を記録した。また07年通年のCPIの対前年上昇率も4.8%と年初目標の3%を上回った。

中国人民銀行が07年10−12月期の貨幣政策執行報告の中で、金利と為替政策によってインフレ懸念を抑制するとの方針を打ち出したことから、市場では人民元レートの上昇ペースが今後も加速するとの見方が大勢だ。

また最近の米ドル安も人民元の上昇を加速させる要因。通貨バスケットを参考とした管理変動相場制を採る中国にとって米ドルレートは、毎日の人民元取引の仲値となる基準値を決定する上での重要な参考指標となる。このため、サブプライムローン問題の混乱による米景気の先行き不透明感が広がり、米ドル離れがさらに加速すれば、人民元は必然的に上昇する構図となる。

中国は05年7月21日に、人民元を対米ドルレートで2%引き上げると同時に、それまでの実質上のドルペッグ(対ドル固定相場制)を改めて通貨バスケットを参考とした管理変動相場制に移行すると発表した。中国人民銀行が取引日の朝にその日の取引の仲値となる基準値を発表し、1日の許容変動幅を同基準値の上下0.5%とすることを定めた。(翻訳・編集/HI)

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