<台湾発ニッポン再発見>「食品ロス」の問題、日本の人工知能を用いた施策が台湾のヒントに?

Record China    2016年12月22日(木) 10時10分

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20日、世界の先進各国を中心に問題となっている「食品ロス」の問題。日本でも、一定の効果ある施策がなされており、台湾で注目されている。写真は台湾の屋台。

2016年12月20日、世界の先進各国を中心に問題となっている「食品ロス」の問題。店舗に大量に出回った末、売れ残って消費期限切れになった商品が次々と廃棄されている問題は、近年になってようやく、一部の国で本格的な解決への取り組みがなされているところだ。日本でも、一定の効果ある施策がなされており、台湾で注目されている。以下は、台湾のネットに掲載された記事。

食品メーカーの製造段階で規格外となった商品を、福祉施設などへ無償提供する「フードバンク」。国連食糧農業機関(FAO)が主体となり、食品ロスの削減を目指す活動「セーブ・フード・イニシアチブ」など、先進国では“もったいない”を真剣に考える流れが起きている。2015年、フランスでは大手スーパーに対し、売れ残り食品の廃棄を禁じる法案が可決された。

日本でも、こうした食品廃棄の問題はとても深刻なものだ。実際にはまだ食べられるかもしれない食品だが、商品として価値を失えば大量に処分することになる。問題を解決するに当たり、単純に「出荷を減らす」のなら、供給側にとっては経済的にマイナスになるだけだ。利益は保持しつつも廃棄商品を削るには、予測需要と実際の供給の一致を目指すことである。

日本の経済産業省が2014年度から実施している「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」は、天気予報や人工知能(AI)による消費者解析を用いて、飛躍的にこの一致を実現した試みだ。冷やし中華など季節性の食品を中心に、関東地方に限定して始動した初年度は、食品ロスの20〜30%削減に成功したという。これは、各地域の体感温度にまで迫った詳細な気象解析と、ツイッターなどのソーシャルメディアを通じて絞り込んだ消費者のニーズなどに勝因がある。

記事では、「毎日、大量の食品が食い散らかされている台湾。旧来は食べ残すことこそ満腹をアピールするサインであり、これが一つのマナーであり、美徳ともされてきた。現代においては、経済的にも、環境保護の観点からも、決して好ましいことではない」と台湾の現状に警鐘を鳴らしている。(翻訳・編集/愛玉)

■愛玉プロフィール

中国語翻訳者、ライター。 重慶大学漢語進修課程で中国語を学ぶ。その後、上海で日本人向けフリーペーパーの編集、美容業界誌の中国語版立ち上げなどに携わる。中国在住経験は4年。レコードチャイナの編集員を経て現在、北海道へ子連れIターン移住。フリーで中国ニュースの翻訳や中国関連の執筆などを行う。得意分野は中国グルメ、中華芸能。

連絡先:writeraitama@gmail.com

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