<レコチャのランチグルメ><中華特集5の5>あっと驚く…―レイカサイ

Record China    2008年2月26日(火) 9時49分

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26日、レコードチャイナでは、グルメ本「ミシュランガイド」東京版の発刊に便乗して東京の中華レストランのランチを特集。お高くみえる星付きレストランも、ランチならまあ許容範囲のお値段に。最終回は唯一の二つ星「レイカサイ」のあっと驚く高額ランチ。

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レコードチャイナでは、グルメ本「ミシュランガイド」東京版の発刊に便乗して、星を獲得した東京のチャイニーズレストランのランチを特集。レポーターはそれぞれに中華な、あるいはグルメな経歴を持つ5人。お高くみえる星付きレストランも、ランチならまあ許容範囲のお値段に近づく?果たして各店の実態は…。

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最後の第5回は「レイカサイ」(「●家菜」=●はガンダレに萬)―。

■チェックポイント■

1、(予約受付)=2008年2月、予約の電話を入れ、当面の予約状況を確認すると、女性の声で、「なぜそんなことを聞くのか」と言う感じの、アンニュイな調子の応答。これまでトライした5軒の中で唯一、予約段階から不安なざらつきを感じさせた。さすが世界でただ一つミシュランの二つ星を獲得した中華レストランなのか、それとも…

2、(店の雰囲気)=建物に入る前に「おや?」という軽い驚きがあったのがこの店の特徴だったのかもしれない。

 2月上旬、東京に雪が降った直後の寒空の下、防寒コートに身を包んだ男性がわざわざドアの外で待ち予約客を出迎えてくれた。後で聞くと予約客が揃うまでスタッフが交代で外に立つそうで、この日われわれを迎えてくれたのはマネジャーだった。

 丸いアルコーブ調にうがたれた造作を一段入ったところで、渋いこげ茶系の中国スタイルのドアを一歩入ると、中は天井の高いエントランス。すぐ右手にある個室に通されると、内装はやはり渋いこげ茶系が主基調となっている中国スタイル。個室の中華風丸テーブルは4〜5人がけの小じんまりとした作りだが、余裕のあるスペースを周囲に残したゆったり設計…。

 ま、こんなのは当たり前か、何たって二つ星レストランだもんな。

 シェフは清王朝の名高い美食家西太后の日常の食事を管理する責任者であったというレイ家の子孫。専用コックが128人いて常に一食ごとに150種類に及ぶ料理が並んだという西太后。その最高権力者に仕えた祖先から受け継がれた「レイ家」だけが管理する「門外不出の料理の真髄」。それがこの店の料理だと言うのだから、期待は高まるばかりだ。

3、(ランチの構成と味) 16,000円程度〜

 料理が始まる前に、店の由来について担当の女性から観光ガイドさながらの紹介があり。さすが「西太后」系!と変に感心する

 おもむろに料理が運ばれてくる。

 最初が小皿6枚で構成される前菜。

 店の紹介文では、前菜は「6〜15皿」とあり、コースに応じて変わるのだろうが、最初の6皿だけでも海老の卵巻き油揚げ、北京の特製チャーシュー、緑豆を使用した特製豆腐などなどバラエティに富んでいる。さらに、台湾原産の地鶏肉、ホタテの貝柱のような外見をした白菜の中国辛し和え等等と続き、前菜だから当然一品あたりの分量は少ないのだが、その手のかけ具合、その辺の家常便飯(ふつうの家庭料理)系とは違った王朝流の料理であることが嫌でもわかる。

 ちなみの上記の白菜は手ごろな大きさに切りそろえた白菜を一枚一枚巻き直したそうで、単純においしく食べるというよりも、あえて手をかけて見た目にもこだわった上で、さらに味を追求する、そういう姿勢が伝わってくる。

 味についてはそれぞれに美味であったが、その印象度としては、青豆、ホタテ貝柱、長ネギを刻みラー油で和えたという「ヒスイ豆腐」がそのライトグリーンの色彩とともに、強く残った。店の紹介文では、「ヒスイのような美しい色合いから名づけられた。豆やホタテは食感が残るように刻まれ、噛むほどに豆本来の風味とホタテの甘みが広がる」とされている。

 折角だから無駄知識をひけらかすと、ヒスイ=Jadeは中国民族(漢民族)が数千年前の古(いにしえ)からとても大切にしてきた宝石で、硬度はダイヤモンドに次ぐほど。考古学的にみても、実のところ発掘されるヒスイの品々が大昔の最初のところで何に使用されていたのか分からないという謎が残るが、その緑を帯びたカラーは陶磁器でも繰り返し再現を試みられた民族憧れの色である。

この料理の場合、見た目の色もそうだが味の面ではそのポロポロという食感とほのかに甘い素材の味にひかれた。

 ゆっくりと前菜を終えると、出し惜しみすることなく「アワビの老鶏スープかけ」というメインの一つがサッと登場。大人の手のひらサイズくらいあるアワビを長時間かけてじっくり煮込み、直径10センチもない小さめのスープ皿に入るまでに圧縮しているのだが、まず驚くのがその柔らかさ。単純なバター炒めなども含めて、私が今まで食べたアワビ料理の中でも秀逸の食べやすい柔らかさだった。

 さらに事前に説明を受けた老鶏のスープも実にこってりというか、変な表現だが「いがらっぽくなりそうなくどさをチラリと予感させるが、実はくどくはならない」という絶妙のバランスに保った豊かな味。「年を経て卵よりも自分の身体に栄養をため込み始めた老鶏」という少し哀れさを催す食材から採ったスープながら、一度試す価値はある。

 メインの二つめは丁寧に骨を除き食べやすいフライに揚げた「アカハタ」。

 これは香港の駐在時代に何度となく食べた広東、潮州料理のガルーパフィッシュのスープかけと基本はつながりそうだが、やはりその丁寧な処理とほどよいフライの揚がり具合、後にかけるスープの上品な味が相まって、とても美味ーー!。

 一緒に出てきた炊き立ての魚沼産コシヒカリの新米ご飯に魚を乗せて食べるのが良いというご案内も一般庶民が食べるガルーパフィッシュと同じだが、その豊かな味わいはやはりちょっと違った。

 もう一つ、漢方薬の材料である冬虫夏草を入れたスープも良かったけど、私はもうこの辺で燃えつきかけた感じ。

 このあと、秘伝の材料を加えた北京風ヨーグルト、シリアルナンバー入りの高級メロンとデザートに移ったが、スイーツ大好きの私には珍しくアカハタまでの印象が他を圧している。

ランチ備考・夜メニューは21,000円〜

4、(総評)

 料理はそれぞれに印象的で豊かだったが、面白かったのは日本の食材を結構使っていて、馴染みのある「魚沼産コシヒカリ」の新米まで出てきた点。

 このブランド米はたまたま中年になってできた友人が産地の出身で送ってくれ、「お米の味はこれほどまでに違うのか」という新しい発見をさせてもらった、私にとってはとても特別な米だ。中でも○○村という彼女の地元は特に評判がいいらしい。

 まあ、良いものを追求するシェフ氏は、中国産という古くからのレシピ上の素性ではなく、その地で手に入る本当においしい材料を追求するものなんだと感じ入りました。

 ところで、この店を同じようにミシュランの星を獲得した他の4店と比較するのは正直言って無理がある。それは別に星が一つか、二つかという違いではなく、ランチで比較するという今回の企画の問題かもしれない。

 なにせ値段の設定が違いすぎるのだ。さすが六本木ヒルズというべきか、ここはほとんど夜の宴会料理と考えていいくらいの価格設定。個人的には、昼をしっかり食べて夜あっさりという食生活が嗜好に合うのでレイカサイのようなランチもOKだが、一般のビジネスマンなどが「少し豪華なランチ」と考える時にはその「少し」の枠をはみ出すかもしれない。

 ただ今後、夜の部「本格中華」という特集が可能であれば、北京の本店を試してみたいなという気分にはさせられた。中国の物価も上がっているらしいけれど、一体日本の出店とどれだけ違う料理が、どれほどのお値段でいただけるんだろう…

 そんなことを考えながら、勘定を終えて店を出ると、こちらが角を曲がって見えなくなるまで見送ってくれる女性の姿が戸口のところにあり、最後の最後まで充実感の高い一席であった。それにつけても不思議なのが、なぜ電話の受付がああいう印象だったのか…。サービス面でも不思議な後味が残りました。【Kinta】

■レポーター・プロフィール ■Kinta:大学の専攻が「中国」で、中華料理との縁は30年に及ぶ。食の専門家ではないが、1990年代、香港に4年間駐在し広東、四川、上海など各種中華料理をじっくりとエンジョイしたほか、台湾にも数十回の渡航歴あり。アジアアートの知識はロンドン仕込み。

【メモ】

《レイ家菜 レイカサイ》

住所:港区六本木6-12-2 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通りレジデンスB棟3F

電話番号:03-5413-9561

アクセス:日比谷線・大江戸線 「六本木」駅

料理:清王朝時代の宮廷家常菜

【平均予算】15,750円〜+10%TAX

予約制: 完全個室制・全3室

ランチ:11時30分―15時半(ラストウォークイン13時半)

ディナー:18時―23時半(ラストウォークイン20時半)

休業日:無休

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