北朝鮮の国連総会への出席資格を停止せよ!=拉致や自国民への迫害は「人類に対する犯罪」―元国連人権問題調査委員長が「8項目行動提言」

八牧浩行    2016年10月21日(金) 6時10分

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20日、北朝鮮の人権侵害を告発した報告書を取りまとめた国連調査委員会のカービー元委員長が会見、北朝鮮の人権侵害は「人類に対する犯罪」と非難。「報告書を無視し続け、説明責任を果たさないなら、国連総会出席への資格停止も検討すべきだ」と強調した。

2016年10月20日、北朝鮮の人権侵害を告発した報告書(2014年)を取りまとめた国連調査委員会のカービー元委員長が、日本記者クラブで会見した。自国民への迫害や日本人拉致をはじめとする北朝鮮の人権侵害は「人類に対する犯罪である」と非難。「報告書を無視し続け、説明責任を果たさないなら、国連総会出席への資格停止も検討すべきだ」と強調した。

その上で、同氏は「北朝鮮は国連でどのような扱いを受けるか非常に心配している」と指摘。その事例として、「国連安全保障理事会に北朝鮮の人権問題が付託されそうになった際、最高指導者(金正恩委員長)が責任を問われないよう努力していた」と明かした。

カービー氏は、報告書で取り上げた北朝鮮の人権侵害について「国際社会や国際法に対する挑戦だ」と強調。「報告書を出して何もしないというのは選択肢ではない。(是正させるために)今こそ行動しなければならない」と国際社会の対応を疑問視した。

国際社会が行動すべき項目として、(1)北朝鮮における人権侵害の実態について、多くの国の人々に伝え情報を行き渡らせること、(2)特に日本と韓国はデジタル技術が進んだ国なので、先進技術を駆使して北朝鮮や関係国の市民に直接伝えること、(3)これまで人権侵害にあまり反応を示さなかったインド、インドネシアなどアジア・アフリカの新興国を含め、あらゆる国が非難すること、(4)国際刑事裁判所に付託すること、(5)国連安保理で審議中の新たな制裁措置の発動、(6)大国となった中国が世界平和のためにさらに努力すること、(7)アントニオ・グテーレス次期国連事務総長や米次期大統領が強くサポートすること、(8)北朝鮮が「人類に対する挑戦」をやめなければ国連総会への出席資格を停止すること―などを列挙した。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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