中国最高裁、歴史的英雄に対する名誉毀損で見解「学術研究名目でも制裁対象」―中国紙

Record China    2016年10月21日(金) 16時0分

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20日、中国最高裁はこのほど、革命的英雄や歴史的人物の名誉を損なうような行為について、学術研究などの名目であっても制裁の対象になるとの見解を示した。写真は狼牙山五壮士。

2016年10月20日、北京青年報によると、中国最高人民法院(最高裁判所)は19日の記者会見で、抗日戦争における「狼牙山五壮士」などの革命的英雄や歴史的人物の名誉を損なうような行為について、学術研究などの名目であっても制裁の対象になるとの見解を示した。

最高人民法院の程新文(チョン・シンウェン)裁判長は、英雄的人物や歴史的人物の名誉や人格上の権利を侵害する民事事件が相次いでいることについて、「主にインターネットなどを通じた学術研究や商業活動などにおいて、英雄的人物の権利を侵害し、イメージや名誉を毀損(きそん)・侮辱するなどして、その精神的価値を弱め、現代中国の社会主義的な根本的価値観を損ねる行為が横行している」と指摘した。

馮小光(フォン・シャオグアン)副裁判長は、「中国では他の法治国家と同じく、市民には基本的権利として言論の自由や学術の自由が憲法で保障されているが、同時に他者の人格的利益を毀損することは許されない」と指摘した。

程裁判長は、これまで起きている事案を受け、学術的な問題も司法裁判の対象となるだけでなく、学術研究を名目とした権利侵害行為も制裁の対象になると強調した。

「狼牙山五壮士」は、中国共産党軍が日本の侵略に対していかに勇敢かつ献身的に戦ったかを示す例として中国政府がたびたび取り上げてきた。そうした政府の姿勢に異を唱えるような内容の著作が発表され問題となっていたが、作者は名誉毀損で訴えられ、敗訴している。(翻訳・編集/岡田)

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