「一日に千里を行く」中国の食堂車のコックに密着―中国メディア

人民網日本語版    2016年10月14日(金) 14時30分

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中国の列車には、乗客のために美味しい料理を提供し、旅の疲れや飢えを癒してくれる人々がいる。人民網は、「一日に千里を行く」食堂車のコック、孟海平さんに密着した。

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中国の列車には、乗客のために美味しい料理を提供し、旅の疲れや飢えを癒してくれる人々がいる。彼らはこの仕事に就くと、数十年の長きにわたり列車に乗車し続ける。食堂車はいわば彼らの仕事における「戦場」であり、乗客は彼らが心を込めてサービスする相手だ。そんな彼らの仕事とは食堂車のコック。いずれ無くなってしまうかもしれない職業だ。人民網が伝えた。

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孟海平さん(34)は成都鉄路局(鉄道局)の成都旅客輸送区間の列車Z50号でコックをしている。普通のコックと異なるのは、彼らが「一日に千里を行く」とばかり、日々中国国内を南北に移動し続ける点だろう。

孟さんは取材に対し「列車の上で料理を作るのは、家やレストランで作るのとは勝手が違う」と語る。列車内での調理は食品の安全性や衛生面、消防などへの要求がさらに高く、しかも運行中の列車というのはより多くの不確定要素を抱えているからだ。

北京から成都まで運行するZ50号の運転時間は20時間以上、乗客数百人が飲食を必要としているため、孟さんは発車の2時間以上前から乗車し、その日の食材をチェックしなければならない。野菜やその他の食材は合わせて40種類以上。孟さんはそれら食材の品質と新鮮度を一つずつチェックしなければならない。

起床は朝6時過ぎ、就寝は夜10時過ぎ。孟さんと食堂車の他のコックたちはそれ以外の時間はずっと厨房の中で働きづめだ。午後3時、ようやく昼食の仕事を終えた孟さんは、自分の休憩室に戻り、ちょっと横になり休憩する。しかしその休憩時間はわずか1時間のみ。休憩を終えると今度は午後の料理の準備にとりかかることになる。

中国の高速鉄道の発展に伴い、ますます多くの列車で食堂車が姿を消しつつある。そしてそれらに代わって登場しているのが専門ケータリング工場で生産されたコールドチェーンのミールで、調理は電子レンジで加熱するだけで済む。その結果、食堂車のコックたちはその歴史の舞台から次々と去っていき、その多くは鉄路局のケータリング基地の仕事に就いているという。孟さんの周りでもすでに8人のコックがケータリング基地でコックとして働くことを選んでいる。待遇面ではそれほど差は無いものの、その勤務時間は朝9時から夕方5時までで、食堂車での勤務のように5日連続の勤務などということはない。それでも孟さんはやはり食堂車での仕事を続けていきたいということだ。(提供/人民網日本語版・編集/TG)

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