初めて日本に行って感じたこと=日本人は「やさしい」が、中国人よりも冷淡になる時がある―訪日中国人

人民網日本語版    2016年9月1日(木) 7時10分

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「一つ場所の事を書くとすれば、そこに3日ほど滞在してから書くか、そこで30年過ごしてから書くかのどちらかだ」という言葉がある。私は日本に3日だけ滞在した。

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「一つ場所の事を書くとすれば、そこに3日ほど滞在してから書くか、そこで30年過ごしてから書くかのどちらかだ」という言葉もある。この言葉にも一理あり、知らない場所で3日過ごす程度なら、どんなものでも目新しく、慣れないことが少しぐらいあっても、それを上回るおもしろい発見がたくさんあるものだ。それに対して、30年もいると、楽しいこともあればつらいことたくさんあり、いろんな思いが交錯して身にしみるほど深く感じつつも、それを表現するのが難しいこともある。(文:伍国。米国ニューヨーク州立大学歴史学博士、アレゲニー大学歴史学部の助教授。斎魯晩報掲載)

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2016年の夏、私は日本に3日だけ滞在した。成田空港から出て、成田エクスプレスに乗った。その時はちょうど夕暮れで、発車してすぐに信号待ちで停止し、とても驚いた。なぜなら、信号停止は中国の旧式の列車にしかないとずっと思っていたからだ。しばらく待って、別の列車が隣のレーンを通り過ぎ、私の乗っていた電車もまた動き始めた。その後、東京駅で地下鉄に乗り換え、ネットで予約しておいたホテルに着いた。

ホテルの受付のスタッフは、その後日本で出会った全てのサービス業のスタッフと同じく、非常に友好的で謙虚だった。小さなホールを出入りする時に、目が合うと、スタッフは毎回会釈し、歓迎の気持ちを示してくれた。このような歓迎は、米国、中国、韓国では見られない。

外は暗くなり、私は外で食事をした。日本語はほとんど話せないため、英語で店員と交流した。店員はとても親切で、すぐに私が外国人と分かってくれた。彼女は何かを説明してくれていたものの、私が分からないことを悟ると、笑顔で携帯を取り、英語で「no receipt」と打ってくれた。私はすぐに「心配いらないよ。領収書はいらない」と伝えた。「日本人は英語が下手」とよく言うが、私は、突然の状況下で、「no receipt」と打てるだけで十分だと思う。

日本で公共バスに乗る時は、カードを使うこともできれば、お金を運賃箱に入れることもできる。運賃箱にお金を入れると自動で記録され、入れた金額が表示される。お釣りも自動で出てくる。このようなシステムは多くの国にない。もちろん、運賃は決して安くはなかった。

到着して二日目の早朝、バスに乗る時に車いすの若い女性が乗車するのを目にした。制服を着た運転手がボタンを押すと、バスの後ろのドアからスロープ板が展開され、地面との段差がなくなった。そして、運転手がバスから降りて、女性の乗車を手伝っていた。そして、乗車後も、障害者用の特別席に彼女が座るのを手助けしていた。その全ての過程が円滑で、慣れた手つきであるため、女性も非常に落ち着いていた。このような障害者にもやさしい設計の公共バスやマニュアル化された運転手の仕事は、米国と同じであるが、中国では見られない。

その後も何度が公共バスに乗ったが、高齢者がとても多いことに気付いた。ある時、私は高齢者や障害者などの専用席に座っていたため、高齢の女性に席を譲った。すると、その女性は何度もお辞儀をしながらお礼を言ってくれた。また別の時、白髪の高齢男性が4歳か5歳の女の子を連れてバスに乗っていた。その時私は立っていたため、席を譲ることはできなかったが、普通席に座っている若者や中年の人は、誰も彼らに席を譲らなかった。私の経験からして、中国の都市の公共バスなら、若者は必ず席を譲ると断言できるが、日本では譲る人がいなかった。

東京を見渡すために40数階建ての東京都庁に行き、エレベーターに乗った時も同じような光景を目にした。ベビーカーを押しながら、歩ける子供も連れていた夫婦が一番最後にエレベーターから出てきた。米国なら、そのような時、一緒に乗っていた人の誰かが、子供を連れていたりして小回りの利かない家族が先に出られるようにし、エレベーターのボタンもずっと押してくれているものだ。特に、男性はこのような状況下で先に出てくることはまずない。

このような日本人の冷淡さは、サービス業界の申し分のないおもてなしや礼儀と非常に対照的だと感じた。しかし、よく考えてみると決して不思議なことでもない。多分、サービス業の販売スタッフ、レストランの店員、公共バスの運転手などは誰でも、接客時のハイレベルなマニュアルに沿って接客しているだけであって、端的に言うと、客はお金でサービスを買い、双方の間には一種のビジネス関係が成立しているのだろう。

一方、エレベーターに乗っている人同士や公共バスの乗客同士には、サービスを提供する側と受ける側という特定の契約関係はなく、知り合いや友人という人間関係もない。そのような状況下で、全く見ず知らずの人にどのように接するかは、誰の監督も受けていない状態で一個人として、親切や同情心が示せるかに、完全にかかっている。日本人のプロフェッショナル性や特定の関係下における「おもてなし」は、中国人が学び参考にする価値があるかもしれないが、一旦その「関係」から離れると、米国人や中国人よりも冷淡になるのだ。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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