2016年6月25日、米ボイス・オブ・アメリカ（VOA）によると、中国と北朝鮮の2国間貿易が6年ぶりに減少した。国連安保理の決めた北朝鮮に対する制裁を中国政府が履行していることによるとみられている。

大韓貿易投資振興公社（KOTRA）が発表した統計によると、5月の中国の北朝鮮からの輸入額は1億7600万ドル（約180億円）で、前年同月比約13％減少した。中国から北朝鮮への輸出額も同5．9％減り、2億3900万ドル（約244億円）となっている。

とはいえ北朝鮮にとって中国は最大の貿易相手国であり、国際貿易の9割を占めている。3月に国連が新たな経済制裁を決めたことは、北朝鮮経済に打撃となっており、今後は中国への経済的依存がさらに高まることが予想される。

北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を再び強行したことで、日米韓から非難されており、1月には4度目の核実験、2月にも弾道ミサイル1発を発射している。

中国は北朝鮮に非核化を促しているが、同時に対話による接触も試みている。中国の習近平（シー・ジンピン）国家主席は今月1日、北朝鮮の特使と面会し、地域の平和と安定を呼び掛けた。（翻訳・編集/岡田）