遥か西域に能楽のルーツあり?強烈な色彩を放つ「中国の原始美術」儺面の世界―甘粛省蘭州市

Record China    2007年12月12日(水) 12時47分

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10日、チャイナフォトプレスが甘粛省蘭州市で、「儺面」と呼ばれる祭祀用の仮面を製作する若い工芸師を取材した。中国の原始美術を色濃く残す工芸品の強烈な色彩が、乾いた大地に映える。

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2007年12月10日、チャイナフォトプレスが甘粛省蘭州市の若い伝統工芸師を取材した。広さ20平方メートルにも及ばない小さな借家にずらりと並ぶ色とりどりの作品は、「儺面(ヌオミエン)」と呼ばれる中国古来より伝わる祭祀用の仮面。

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悪魔や疫病を祓う儀式で巫女がかぶって舞い踊る儺面は、中国の原始美術を色濃く残す工芸品。現在でも農村部ではこれを用いて儺劇が演じられている。儺面のモチーフは、神聖や善良を表す神と凶暴や邪悪を表す邪神とがあり、大衆を代表する俗人、滑稽やユーモアを表す道化などもある。面をつけると、人間界、霊界と神界がつながると考えられている。「ヌオ」という発音から、日本の能楽のルーツになったのではないかという説もある。

仮面を製作する若き職人・馬正徳(マー・ジェンダー)さんは美術大学卒業後、教師の道を捨てて儺面に人生を奉げている。民俗文化遺産の継承者を自認する彼は「先人の技術を絶やさないため」と、右手に握り締めた刀1本で、いまにも動き出さんばかりの生き生きした仮面を彫り続けている。(翻訳・編集/愛玉)

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