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2007年11月、本格的な冬を迎えつつある北京では、大切なペットのコオロギたちも暖をとり始めた。小さなコオロギが、なぜそこまで大事にされるのか?
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2007年11月、本格的な冬を迎えつつある北京では、大切なペットのコオロギたちも暖をとりはじめた。熱源となっているのはお湯をいっぱいに満たした魔法瓶。寒さに弱いコオロギたちは立ち上る湯気を浴びて暖まった。
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さて、中国で言うペットのコオロギとは、日本のように子供が飼うものではない。これはれっきとした大人の娯楽であり、1000年以上前の宮廷に起源を持つ「闘蟀(ドウシー)」という賭博なのである。コオロギを闘争用に強く育て上げ、大鉢のなかで戦わせる。飛び出したり逃げ出したコオロギが負けである。
強いコオロギを飼育するには餌に工夫を凝らすだけではなく、特別調合した漢方薬を与えたり、運動をさせたり、風呂に入れたりと実に手をかけて育てる。こうしてたくましく育ったコオロギは高額で取引きされる。また、飼育するためのケースや寝床など道具類も趣向が凝らされ、中には芸術品的価値を持つものもある。たかが虫といえど、コオロギはれっきとした文化なのである。(翻訳・編集/愛玉)
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