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11月22日、汚染が深刻な渤海莱州湾を運河で黄海膠州湾と結んで水質改善を図る計画のため、政府もバックアップに乗り出すことが分かった。一方、膠州湾に汚染が広がるだけでは、との反対意見もあり、実現には紆余曲折も予想される。写真は渤海。
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2007年11月22日、「第一財政経済日報」の報道によると、水質汚染が深刻な渤海莱州湾を運河で黄海膠州湾と結んで環境保護を図る計画のため、政府もバックアップする方針であることが分かった。済南市で開かれた会合で、関係自治体が中心となって推進してきた「渤海環境保護総体計画」を政府が国家レベルのプロジェクトとして支持し当面、研究費として500万元(約7400万円)を拠出することが明らかにされた。
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計画推進に尽力してきた山東省海洋漁業庁の王詩成(ワン・シーチェン)副庁長によると、プロジェクトの目玉となる「膠莱人工海河」は、渤海莱州湾から黄海膠州湾までを結ぶ幅200m、深さ10m、距離110〜130kmの長大な海河。渤海と黄海の間で通水することで、長期的に渤海の水質を改善しようという狙いだ。国家開発銀行もこのプロジェクトに注目しており、試算では約1000億元(約1兆5000億円)の建設費は、国からの投資でまかなわれるとしている。
しかし、専門家の間には費用対効果を疑問視する意見や、膠州湾に汚染が広がるだけなのではないかとの懸念も出されており、実現には紆余曲折も予想される。(翻訳・編集/岡田)
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