日本とは違う「炊飯器」が出発点、全人代代表が製造業めぐり熱い議論―中国

Record China    2016年3月11日(金) 22時50分

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10日、全国人民代表大会(全人代)広東省代表団の分科会で、代表たちが「1粒の米」をめぐって討論を繰り広げた。

2016年3月10日、全国人民代表大会(全人代)広東省代表団の分科会で、代表たちが「1粒の米」をめぐって討論を繰り広げた。新華社が伝えた。

代表の一人である小米科技有限公司の雷軍(レイ・ジュン)会長は、「これまでは炊飯器には大した技術もないと考えていたが、その後、詳細に研究してみたところ。国内メーカーは本当に(優れた炊飯器を)作ることができないのだとわかった。食感がよいご飯は、米粒が炊飯器の中で踊るようにしてできあがる」と述べた。別の代表から、「どのような炊飯器のことか。なぜ国内メーカーにはできないのか」との声が上がった。雷会長は、「日本の2つのメーカーを除き、国内メーカーには炊飯器の特許がない」と答えた。今年の両会(全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(全国政協))では、炊飯器が「頻出するキーワード」になった。

代表委員の高い関心ぶりの背後に、「メードインチャイナ」製品の欠点が見え隠れする。中国は製造業大国でありながら、世界的なブランドを生み出すことができずにいる。輸出大国でありながら、その90%以上がOEM(他社ブランドの製品を製造すること)だ。海外で大型家電製品や爪切り、ステンレスボトルなどを買いあさる一方、後れた生産能力の国内メーカーは在庫が積み上がって困った状況になっている。

製造業は国の安定の根本だ。研究機関がまとめたデータによれば、製造業に1元(約17.5円)を投入すると、関連産業で1.48倍の生産額が生まれることになる。現在、先進国は「再工業化」し、新興エコノミーは「移転を引き受け」、ドイツの「インダストリー4.0」プロジェクトと米国の「インダストリアル・インターネット」戦略が迅速に発展している。中国の製造業はこうした何重もの囲いをどのように突破し、「新しい優位点」をどうやって生み出していけばよいだろうか。

代表を務める珠海格力電器株式有限公司の董明珠(ドン・ミンジュー)会長は、「競争力を取り戻し、供給側の改革を実現させたいなら、まずは2つの問題を解決しなければならない。1つは特許の保護。供給側が技術の研究開発を安心して行えるようにし、よりよい国産優良製品を設計・製造することだ。もう1つは国産品への支援。国産品が安かろう悪かろうのイメージを脱するようにし、真の国産品ブランドを樹立することだ」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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