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12日、中国の月探査計画“嫦娥プロジェクト”の主席研究者・欧陽自遠氏は日本の月探査衛星「かぐや」に言及し、日本と中国それぞれの目的は異なり、優劣はつけがたいとコメントした。写真は欧陽氏。
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2007年11月12日、中国の月探査計画“嫦娥プロジェクト”の主席研究者・欧陽自遠氏が編さんした「シリーズ嫦娥プロジェクト」が出版された。北京市で同シリーズの発表会が開催されたが、席上、欧陽氏は日本の月探査衛星「かぐや」に言及し、「日本と中国それぞれの目的は異なり、優劣はつけがたい」とコメントした。
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同シリーズは中国の宇宙開発と月探査の現状を紹介するもので、嫦娥プロジェクトに関わる多くの研究者たちが執筆している。
ほぼ同時期に日本と中国の両国が月探査衛星を打ち上げたことで、中国では“日中の月探査競争”に注目が集まっている。しかし欧陽氏は「同じ月探査衛星といっても両国の目的は違う」と指摘した。
月の立体図の作成、月表面の元素分布、月周辺の空間環境の調査など共通する任務もあるが、主要任務はかぐやが重力分布の調査を行うのに対し、嫦娥一号はマイクロウェーブによる月土壌の特性と厚みを調べることになっている。
欧陽氏は「アメリカであれ日本であれインドであれ、月探査を行う各国はそれぞれの知恵と独創性を持っており、各国が協力して月調査を進めることが重要だ」と指摘した。(翻訳・編集/KT)