「小皇帝」の反対による中絶が増加、第2子出産に立ちはだかる壁―中国

Record China    2016年1月20日(水) 14時20分

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19日、中国では一人っ子政策廃止により、2人目の子どもを妊娠したものの、1人目の子どもの反対で、泣く泣く中絶するというケースが増えている。写真は妊婦。

2016年1月19日、中国新聞網によると、中国では一人っ子政策廃止により、2人目の子どもを妊娠したものの、1人目の子どもの反対で泣く泣く中絶するというケースが増えている。

一人っ子政策廃止の余波が思わぬところに出ている。今年36歳になる劉(リウ)さんには、中学2年生の息子がいる。一人っ子政策が緩和されたことを受け、夫と相談してもう1人産もうと決断。昨年末に妊娠した。

当初、劉さんは息子に妊娠の事実をはっきりとは伝えずに、「もし、弟か妹ができたら…」と何気なく聞いてみた。すると、息子は頑なに2人目を産むことを拒絶した。そして、先週、劉さんが妊娠したことを知った息子は、とんでもない要求を突き付ける。「絶対に堕ろして。でないと、中間試験は受けない」。

中国では、一人っ子政策で親や祖父母の愛情を独り占めしてきた子どもを、そのわがままぶりから「小皇帝」と呼ぶ。そして、中国は日本以上に競争が激しい社会。親にとって子どもの成績は非常に重要な意味を持つ。

劉さんは、しばらく経てば息子が心変わりすると思っていたが、心変わりするどころか、一緒に病院に行って中絶手術を確認するとまで言い出した。どうしようもなくなった劉さんは、16日に息子と夫と共に産婦人科を訪れ、中絶手術を行った。

手術を担当した熊(シオン)医師によると、劉さんのように「小皇帝」の反対で中絶するケースは少なくないといい、「人工中絶は母体に負担になる。ものがわかる年の子どもがいる場合、まず子どもとしっかりとコミュニケーションをとってから、妊娠の準備をしてほしい」と話している。(翻訳・編集/北田

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