2016年1月18日、韓国・国民日報によると、北朝鮮に対して、「同じ民族」ではなく「敵」や「他人」と見なす韓国人が急増しているとの調査結果が出た。

このほど高麗大の研究チームが韓国統一部に提出した報告書によると、2000年に実現した南北首脳会談などを契機として南北関係が比較的穏やかだった05年、「北朝鮮は敵」と認識する韓国人の割合は15．3％にすぎなかった。しかし、北朝鮮による天安艦砲撃事件が起こった10年には、この割合が一気に31．9％に増加、そして昨年は41．0％にまで増えた。また「北朝鮮は他人」との回答も、05年の18．4％から10年には29．8％、昨年は31．9％と、増加の一途をたどっている。

一方、北朝鮮住民との民族的同質意識を測る指標は、ここ10年で3つとも減少した。北朝鮮住民とは「兄弟」との回答は52．1％から42．5％に、同じく「隣人」は48．7％から35．4％に、「ウリ（私たち）」は45．5％から30．9％に減少している。

この調査結果に、韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せている。

「南北が分断されて数十年が過ぎ、北朝鮮が核実験などの挑発を続ける中で、同じ家族だなんて思えるわけがない。他人でもなく敵だよ」

「韓国の敵は北朝鮮政権と北朝鮮軍だ」

「味方を核で脅迫するはずがないしね」

「北朝鮮はただのテロ集団であって国ではない。統一したら、必ず処罰しなければいけない」

「いくら古い仲でも、何度も嫌がらせされたら関係を切らないとね」

「『兄弟』とか何とかふざけたことを言う人がいるけど、戦争は終わっていない。厳密に言えば、北朝鮮が休戦協定を破っているから休戦状態ですらない」

「同じ言葉を使うからって、同じ民族、同じ国ではない」

「同じコリアという名が恥ずかしい」

「一番使いたくない言葉は『わが民族同士で』」

「正直なところ、北朝鮮の人たちが飢えていると聞いてもかわいそうとも思わない。一族に70年も搾取されても、反乱の一つもできないなんて」（翻訳・編集/吉金）