中国の大気汚染に悪循環、それでも中国は石炭業を縮小させることはできない―米メディア

Record China    2015年12月16日(水) 9時30分

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10日、中国で北部を中心に極めて深刻な大気汚染が発生しているが、自動車の排出ガスのみならず、山西省などの石炭業がその原因になっている。それでも中国は石炭業を縮小させることはできないという。

2015年12月10日、ボイス・オブ・アメリカによると、中国で北部を中心に極めて深刻な大気汚染が発生しているが、自動車の排出ガスのみならず、山西省などの石炭業がその原因になっている。それでも中国は石炭業を縮小させることはできないという。13日付で中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

あまりにもひどいスモッグに、ある母親は「心配でならない。子どもはのどを痛めるなど体調を悪くしてしまい、子どもを連れて出勤しなければならなくなってしまった。看病しながらでは仕事も滞ってしまう」と不満を漏らした。しかし、スモッグの主要原因の一つとみられる山西省大同市の炭鉱では現在も24時間態勢で石炭が掘られており、減産の様子は見られない。

大同炭鉱グループの責任者は、たとえ産出量が過剰になろうと、生産し続けるしかないと話す。操業を停止すれば給料が支払えなくなり、20万人もの作業員が路頭に迷うことになるためだ。スモッグ対策のための減産もリストラの計画もここでは聞いたことがないとしている。

石炭が掘られ続ける中、深刻さを増すスモッグに、各地方政府には多くの苦情が寄せられている。しかし、北京市の取った対策はスモッグ予報を強化するだけで、市民は恐々とする日々を送っている。中国のエネルギー構造が石炭採掘を主要産業とする省や多くの国営・民間企業とその労働者を守るためのものとなっている現状では、中央政府以外に解決策は探れないだろう。(翻訳・編集/岡田)

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