「移民政策は考えていない」が、外国人技術者・投資家・起業家を歓迎―1億総活躍大臣が危機感「このままでは100年後に人口4000万人」

配信日時:2015年11月27日(金) 22時10分
「移民政策は考えていない」が、外国人技術者・投資家・起業家を歓迎―1億総活躍大臣が危機感「このままでは100年後に人口4000万人」
画像ID  494088
27日、加藤勝信・一億総活躍大臣は記者会見した「政権として移民政策をとることは考えていない」としながらも、「外国からの人材活用が求められている」と指摘。具体的に「高度技術者や投資を行う人、事業を起こす人」を歓迎したいと強調した。
2015年11月27日、加藤勝信・一億総活躍大臣は日本記者クラブで記者会見した。「一億活躍社会の実現に向けて少子高齢化という構造的な問題がある」と指摘したが、「政権として移民政策をとることは考えていない」と語った。ただ「外国からの人材活用が求められている」と指摘。具体的に「高度技術者や投資を行う人、事業を起こす人」を歓迎したいと強調した。

加藤大臣は、「外国の方と会うたびに、日本は移民をどう考えているか」と質問されるとエピソードを披露した。一億総活躍国民会議(議長・安倍首相)によると、日本は2008年をピークに人口減少局面に入っており、人口減少がこのまま進むと、50年後には人口が8000万人余りとなり、さらに100年後には約4000万人となると推計されるという。

同大臣は「アベノミクス新3本の矢である『強い経済=名目GDP600兆円』の実現に向けて、民需主導の経済の好循環を確立することで実質成長率2%程度、名目成長率3%程度を上回る経済成長を実現する必要がある」と指摘。その上で「一億活躍社会の実現に向けて少子高齢化=人口減少という構造的な問題がある」と強い懸念を表明した。

「手厚い子育て支援」や「安心につながる社会保障」などにより、「結婚・子育てに関する希望がすべて叶えられる環境が整備されれば、希望出生率1.8(14年1.42)の実現へつながり、50年後に人口1億人を維持する目標が達成される」と強調した。

ただ、「名目3%成長」や「出生率1.8」の実現はこのままでは困難との予想が多く、「米国や一部欧州諸国のように移民政策の導入が不可欠」との考えも根強い。作家の堺屋太一・元経済企画庁長官は「日本は移民を検討すべきで、大相撲の力士が日本に同化しやすい点に注目したい」と訴えている。

加藤・一億総活躍大臣は「政権として移民政策をとることは考えていない」と語った。ただ「外国からの人材活用が求められており、さまざまな投資を行う人、事業を起こす人を海外から歓迎したい」と強調。高度の技術者や医療介護従事者、金融証券投資家などを想定している。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役、編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。現在、日中経済文化促進会会長。Record China相談役・主筆。著著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」など。 ジャーナリストとして、取材・執筆・講演等も行っている。
※掲載している内容はコラムニスト個人の見解であり、弊社の立場や意見を代表するものではありません。
最新ニュースはこちら

SNS話題記事