2015年11月23日、韓国・ヘラルド経済は韓国の公共マナーの現状について問題提起した。最近は韓国社会でも他人への配慮と公共エチケットの認識が高まってきているが、日本など他の先進国に比べてまだほど遠いという声が大きく、先進社会の秩序や市民意識を目指しながらも、まだ完全に成熟することができずにいるとの指摘がある。

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ソウルの地下鉄には車両1台当たり2席ずつ妊婦への優先席が導入されている。ピンクの壁とシートのほか、床にも目立つように表示があり、妊婦のために座席を空けておくよう促している。しかし、通勤時間はもちろん、昼間の時間帯でも男性が妊婦席に堂々と座っている姿が目につき、非難の対象となっている。

他人への配慮に欠ける韓国は外国人にも不評だ。韓国で生活することを夢見て訪韓したある日本人女性は、「人が並ばずに割込みする姿や、地下鉄で何気なく人を押しのける姿を見て、韓国で生活することを断念した」と述べた。

専門家は「先進社会に仲間入りするためには目に見えない秩序を守ることが必須」と指摘する。慶熙大学社会学科のキム・ジュンベク教授は、「韓国社会は今まで成長のみが強調され、公共性を発展させるべききっかけや時間が十分でなかった」とし、「今後、他人と一緒に生きていくことへの価値が強調される社会的な雰囲気が必要」と呼びかけた。

この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。

「罰金制にしたらみんな守ると思う」

「公衆道徳より数学公式を覚えるのが緊急課題の大韓民国で、何を言っているんだ」

「入試中心の教育で、人格教育が不足している。個人主義と保身主義が優先し、他人への配慮はない。口先だけ先進国で、やっていることは三流国だ。日本に行ってみたら本当に先進国としての配慮が本当によく分かる」

「高齢者が特に礼儀がない」

「地下鉄の中で大声で電話している人もいる。情けないばかりだ。米国や日本で感じたが、公共の場で大声で騒いだり笑ったりしているのは無知な人間という印象だ」

「妊婦じゃなくても女性が座っていたら何も言われないのに、男性が座っていたら無条件に社会の敵として見られる制度はどうかと思う」

「中国のマナーのことを笑えないな」

「妊婦席はいいが、高齢者の優先席は廃止にしろ。高齢者は無料乗車（65歳以上無料）で席に座って、礼儀もない」

「お金さえあればすべてが解決できると思っているような指導層がいる国で、何を学び、何を啓蒙しようというのだ」（翻訳・編集/三田）