<嫦娥1号>月探査衛星、打ち上げ特需に沸く基地の街―四川省西昌県

Record China    2007年10月29日(月) 11時46分

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2007年10月、中国初の月探査衛星「嫦娥一号」の打ち上げという国家プロジェクトの成功は中国全土に大きな喜びをもたらしただけではなく、発射基地のある西昌県に大きなビジネスチャンスを与えた。

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2007年10月26日、中国初の月探査衛星「嫦娥一号」の打ち上げから2日が経ったが、基地のある四川省西昌県にはまだ観光客が溢れている。それもそのはず、この辺境の小さな街に、打ち上げを一目見ようと延べ4万人もの観光客が集まったため、帰りの交通は大混雑。飛行機チケットも汽車の切符も全て売り切れてしまい、多くの観光客がこの何もない街に取り残されている状況だ。

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西昌県にとってはまさに“嫦娥特需”といったところ。打ち上げのあった24日、西昌県の11ある四つ星以上のホテルは部屋の稼働率が90%を超え、ほぼ満室状態となった。県政府は「嫦娥一号」関連の旅行客数を延べ4万人と推定している。

打ち上げの見学は金英旅行公司が代理店となっており、参加費用は800から1100元(約1万2000円から1万7000円)。2000人から3500人が参加したと見られる。安全面から見学者の数は制限されており、ツアー参加を申し込んで断られた者も少なくないという。

“嫦娥特需”で一稼ぎしたのは旅行代理店やホテルだけではない。基地付近に住む農民もこのチャンスを逃さなかった。基地付近の村は安全面から一般旅行客の立入が禁止されているが、同村の農民が一緒ならば話は別だ。そこで農民たちは個別に旅行客を村に連れ込み、発射基地を見学させるビジネスを始めた。

発射前日までは1人1時間100元、当日は1人1時間800元と、農民たちの年収から考えれば多額の金を徴収、うまく稼いだ村民は総収入が5000元と月収数か月分を越えた者までいるという。国家的大プロジェクトとして中国全土を歓喜の渦に巻き込んだ「嫦娥一号」だが、それにとどまらず西昌県にとっては得難い臨時収入となったようだ(翻訳・編集/KT)

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