2015年9月28日、韓国・ニューシスによると、韓国の人口減少が加速しており、これによって2026年には経済成長率が1％台に、2060年代には実質ゼロ成長が見込まれている。

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韓国統計庁が最近発表した「2015高齢者統計」によると、2015年基準で65歳以上の人口は全人口の13．1％となる662万4000人と集計された。

高齢者の割合は、30年24．3％、40年32．3％、50年37．4％、60年40．1％となる見込みだ。現在、高齢者1人を生産年齢人口5．6人が扶養しているが、ビーブーム世代（1955〜1963年生まれ）が高齢者人口に突入する頃には、余命も伸び、60年には若者1．2人が高齢者1人を扶養することになり、社会保障費用の上昇が加速する見通しだ。

韓国外国語大学経済学部のソン・ジョンチル教授が発表した「人口の高齢化に伴う労働力再編方向の研究」によると、社会保障費用が国内総生産（GDP）比で20％から40％に上昇するのに、日本では19年（1994年から2013年）かかったが、韓国では14年（2018年から2032年）になる見込みだ。

生産年齢人口が大幅に減少すれば、経済成長にマイナス要因として作用し成長が大きく鈍化する可能性が高い。韓国開発研究院（KDI）によると、現在、韓国の潜在成長率は3％台半ばだが、10年後の26年には1％台に下落するとみられる。構造調整が急がれる輸出産業、労働市場の硬直などさまざまな要因があるが、人口の高齢化がマクロ経済に多大な影響を与える。亜洲大学経済学科のキム・ジョンホ教授によると、60年には潜在成長率が0．8％となり、事実上ゼロ成長となる見通しまで出ている。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「若年層は仕事がなくて大変な状態なのに、労働人口が減少して労働生産性が減少するのか」「失業者や非正規職があふれていて、良質の雇用もないのに、なぜ子どもだけ産めというのだ？失業者や奴隷を作れというのか？」「年を追うごとに生活が厳しくなる」と嘆くコメントが多く寄せられた。

また、「創造経済（朴槿恵大統領の経済政策）は最悪の状態ということだな」「韓国がますます地獄のようになっているのに、それでも多くの老人は国が何とかしてくれると思っているようだ」「今の政策のままでは大韓民国の将来はないな」と韓国政府を批判するコメントや、「南北統一と貨幣改革しかない」「すでにこの国の支配層と少数のエリートはこの国に希望がないことを知っていて、外国に移民する準備をしている」といった諦めの声も聞かれた。（翻訳・編集/三田）