「平和を口にしながら国防予算を吊り上げる」、中国軍の「30万人削減」宣言を斬る―台湾・専門家

Record China    2015年9月4日(金) 0時21分

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3日、中国の首都・北京で「抗日戦争勝利70周年」を記念した記念式典と軍事パレードが行われた。中国の最高指導者である習近平国家主席は軍の最高司令官として「中国軍の兵員を30万人削減する」と宣言した。

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2015年9月3日、中国の首都・北京で「抗日戦争勝利70周年」を記念した記念式典と軍事パレードが行われた。パレードは中国が歴代行ってきた中でも最大規模であり、抗日戦争への勝利を主題とした初めてのものとなった。また、2012年より中国の最高指導者である習近平(シー・ジンピン)国家主席は、軍の最高司令官(中央軍事委主席)として初めて公の場に登場し、その立ち位置をアピールすることにもなった。

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習国家主席はその演説の席で、中国軍の兵員を30万人削減すると宣言した。これまでも中国は段階的にこうした措置を行ってきており、現在では約233万員の兵員を数える。今回の人員削減の背景には、今後はハイテク装備に予算を振り分けて軍備の近代化を進めたいという狙いがあり、単純に「軍縮」とは言えないだろう。

この演説について、台湾のニュースサイト・今日新聞(NOWnews)は専門家の反応を伝えている。淡江大学国際事務・戦略研究所の李大中(リー・ダージョン)所長は、「これは中国全体が総合的な国力を上げてきている証拠」と論じた。また、「削減対象がどこになるのか、これが引き続き観察していくべき点だ」と話している。

李所長は、今回の兵員削減宣言について「まったく意外ではない」とする。なぜなら、軍事力の進化というものはもうマンパワーのみに頼る時代ではない。むしろ、数の需要は落ちるのが自然の流れだ。

習国家主席のみならず、近年の中国の最高指導者たちはしばしば「平和」という文言を口にする。一部からは「平和を唱えておきながら軍拡にいそしんでいる」と疑問の声が投げかけられるかもしれない。まさに、中国は過去5年間、国防費予算を2ケタ単位で拡大している。国産兵器のみならず、国外からも最新鋭の武器や装備を導入しているのだ。いずれにせよ、中国は現段階の軍備に確かな自信を持ち、世界に対して「共産党軍は現代化に向けて進んでいる」と宣言できるに至った。(翻訳・編集/愛玉)

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