日本で女性の社会的地位が改善されない3つの原因―中国メディア

Record China    2015年8月9日(日) 16時1分

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6日、多くの外国人が日本の女性に対し、性格は物静か、やさしくて落ち着きがあり、おしゃれで料理上手といった印象をもつ。日本の女性はかつては理想の女性の代名詞だった。

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2015年8月6日、多くの外国人が日本の女性に対し、性格は物静か、やさしくて落ち着きがあり、おしゃれで料理上手といった印象を持つ。日本の女性はかつては理想の女性の代名詞だった。家庭では「大蔵大臣」で、夫のキャッシュカードを握り、日々の暮らしを切り盛りする。外ではベビーカーを押して、優雅に午後のお茶を飲む。こうした印象は果たして日本の女性の社会的地位の高さを示すのだろうか。

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先に世界経済フォーラムが発表した「世界男女格差レポート」によると、調査対象の142カ国のうち、日本の順位は104位だった。前年より1つ順位を上げたとはいえ、まだ低い水準だ。このレポートは職場でのキャリア、教育レベル、健康レベル、政治への参加度の4分野について男女間の格差を分析し、各項目の平均値に基づいて総合ランキングを作成するもの。政治への参加度は100点満点で、日本はわずか5.8点の129位だ。職場でのキャリアは102位で、この2分野が日本の総合ランキングを押し下げている。またレポートは、「日本の上場企業は女性役員の割合が調査対象国の中で最低レベル」と指摘する。

経済協力開発機構(OECD)が発表した「2014年雇用見通し」のデータによると、日本の男女間の就業率の格差は約20%、給料の格差は約27%だ。日本の非正規雇用の70%は女性で、こうした人々は正社員に比べて給料が低く、労働環境が不安定だ。

日本の女性の社会的地位の改善がなかなか進まない原因はいくつかある。

第1に、「男は外、女は家庭」という伝統的な考え方が根強いことだ。日本の内閣府が発表した最新の「男女共同参画に関する世論調査」によれば、こうした考え方に賛成する人が44.6%を占め、20年前に比べて家庭や結婚についての考え方には大きな変化があったものの、まだ半数近い人が「妻は家にいるべき」と考えていることがわかる。

第2に、日本の職場では女性に平等なチャンスが与えられておらず、子育てと仕事の両立は難しい。2人の子どもを育てている東京の38歳の主婦は、「以前は建築会社で働いていたが、1人目の子を出産したとき、人事の責任者から、半年以内に職場に復帰できなければ、自主退職してくれ、代わりになる人を探すからと言われた」と話す。日本の女性の多くは、子育てと仕事のどちらかを選択するよう迫られている。

第3に、税金や社会福祉をみると、日本の女性は無収入または低収入であれば、夫がより多く補助金を受けられるようになっており、世帯全体の納税額も少なくなる。このことが女性が職場を離れる環境作りをしている。

現在、日本では労働力不足の問題が深刻化しており、日本政府は最近、女性の潜在力を重視するようになり、経済成長を促進する戦略的な中核に女性を据えようとしている。安倍晋三首相は2回目の登板で「女性カード」を大きくうち出したが、多くの人の目には単なる人気取りと映る。法政大学の武石恵美子教授は、「安倍政権の女性に関する政策には期待も大きければ、失望も大きい」と評する。日本の女性達のバラ色の世界には、長年にわたって形成された解決の難しい問題が潜んでおり、政治ゲームでこれを徹底的に解決することは難しい。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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