<中国株急落>学生トレーダーは“両親”という資金源を背景にゲームを続行する―シンガポール紙

Record China    2015年7月9日(木) 17時19分

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9日、中国株の急落が止まらない。前日には上海・深センの両取引所で約1300社の企業が売買をストップするという異常事態となった。しかし、シンガポール紙の報道によると、中国の学生トレーダーの多くはこれ契機に投資をやめる意志はない。写真は中国の証券取引所。

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2015年7月9日、中国株の急落に世界が注目する事態になっている。前日の中国株式市場では、上海深センの両取引所で約1300社の企業が売買をストップ。約半数の銘柄が取引停止となる異常事態だ。全上場企業の価値は過去3週間あまりで約3兆ドル下がった。中国当局は企業の主要株主などに対して持ち株売却を禁止するなど、連日のように未曾有の株安対策を発表しているが、事態の収拾に至る気配はない。

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これを受けて、シンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズは8日付で「中国の学生トレーダー、株価下落から人生経験を得る」との記事を掲載。株式投資を行う中国の学生らの多くは、このほどの株価下落を契機に投資をやめる意志は持っていないことがわかった。

大学で経済学を専攻する22歳の朱啓蒙(ジュー・チーモン)さんは、このところ大幅下落の続く株式市場に決して落胆していない。それどころか、金融業界を目指すにあたって貴重な教訓を得たと考えている。彼のように考えている学生トレーダーは少なくないという。「儲けたとか損したとか、そういうことに関心があるのではなく、変化し続ける市場を観察することで自身のスキルを高め、将来の仕事につなげたいと考えている」と語る。

米国で統計学を学んだことのある郭子渝(グオ・ズーユー)さんは、中国株が下落し始めた先月中旬に株式取引口座を開設した。両親から5万元(約98万円)を借りた末、現時点では6500元(約12万7000円)の損失を出しているが、多くの同年齢のトレーダーに比べたら「たいした損失ではない」と話す。

800人からなる株式研究会を主宰する上海財経大学の学生・潘成(パン・チョン)さんによると、「学生寮のみんなで株式について討論したり、インターネットで株式関連の情報収集をしたり。会員の半数は実際に投資もしている。株式投資は学生にとって、遊びのようなものです。今回の株暴落にめげてしまうような学生トレーダーはほとんどいません」とのこと。「市況がどうなろうと、大きな目で見れば上昇銘柄はいつでも必ず存在するもの。だから、わたしは市況を追い続けます」。東北師範大学の学生・鄭奇(ジョン・チー)さんもそう話した。

中国の地方紙・南方都市報の報道によると、広東省恵州市の560人の大学生のうち、株式投資を行っているのは18%。投資額では5000〜1万元(約9万8000〜19万5000円)が48%で最も多く、5万元(約98万円)以上も8%いた。投資資金は主に、子供の将来にかかる費用をねん出したいと願う彼らの両親が提供したもの。学生自身がインターンで得た収入や、お年玉の貯金も合わせて投入している。前出の鄭さんは、「わたしが損失を出すたびに、両親は『くじけるな。貴重な授業料を払ったと思いなさい』と励ましてくれます」と話した。(翻訳・編集/愛玉)

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