EUによるギリシャ問題の処理、中国が演じる役割は?―中国紙

Record China    2015年7月9日(木) 7時33分

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8日、ギリシャは今月5日に国民投票を実施、債権者団の財政・構造改革案を否決した。写真はギリシャ国旗。

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2015年7月8日、環球時報によると、ギリシャは5日に国民投票を実施、債権者団の財政・構造改革案を否決した。ユーロ圏の成立以来、最大の膠着状態が訪れた。ギリシャは国際通貨基金(IMF)からの融資を期日以内に返済しなかった。今月はさらにEUに対しても債務不履行に陥る可能性が極めて高い。ギリシャの銀行はすでに1週間以上営業停止が続いており、同国は破産の瀬戸際に追い込まれている。

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中国の李克強(リー・カーチアン)首相らは、「ギリシャがユーロ圏に留まることを望む」と何度も表明しているが、これは単なる外交辞令ではない。中国は、ギリシャ問題がユーロ圏のガバナンスおよびEU一体化の全局面に関わることをよく知っている。中国は、EU以外で最もEUの好転を望む国のひとつだろう。EUは中国にとって最大の貿易相手であり、双方には地理的・政治的ないざこざがない。EUが強大化すれば、最も牽制されるのは米国であり、中国には何の損失もない。

過去数年間で、中国とギリシャの関係は急速に発展した。2014年には習近平(シー・ジンピン)主席と李克強首相がギリシャを訪れ、両国は高額の契約を結んだ。中国は、IMFなどの多国間機構を通じてギリシャへの資金援助に参加し、中国企業もギリシャの大型プロジェクトに積極的に参加している。中国はギリシャ危機の間に欧州債を投げ売りしなかったどころか、状況に応じてやや買い増しをした。これらの行動は市場と欧州債への信頼の安定化に極めて役立ち、ギリシャやEUからも歓迎されている。

ギリシャはEUの改革案を否決したが、引き続きユーロ圏に留まる可能性は高い。ギリシャ支援の主体はEUであり、中国はEUを支えつつ、ギリシャのソブリン危機の解決法を見つけることを主な方針にすべきだ。他人の危機につけこんで打撃を加えたり、混乱にまぎれて不正な利益を得ることは、中国の外交のやり方ではない。

EUはギリシャが「ノー」を突きつけた危機を解決しなければならず、中国はまずは「真剣に耳を傾ける聴衆」でいるべきだ。ユーロ圏を混乱させたギリシャ。ユーロ圏がこの混乱をいかに収めるか。ユーロ圏がどこまで耐えられるのか。これらは全て、深い観察と研究の価値がある。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)

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